先日、学習院女子大学が学習院大学へ統合される報道が流れました。
元々、学習院大学短期大学部として開設された経緯がありますので、同一法人内の統合ということで建学の精神も一緒ですし、今回の統合はそれほどハードルが高いものではなかったのではないかと推測されます。
「学習院女子大学の学習院大学への統合について」(2023.07.27 学校法人学習院)はこちら
ただし、ここに至るまでの経緯はおそらく紆余曲折があったことと思います。何せ短期大学部が開設されたのが1950年ですから、70年近くの歴史があるわけですから。
今回の統合については、上記のプレスリリースによると「学習院VISION150」という中期計画に基づいたものでしょうから、以前から計画されていたものでしょうが、ここに来ての統合と言う判断は他の女子大学の動向ともシンクロするところが興味深いところです。
幾つも報道が出ていますので、記憶に新しいところかと思いますが、
次年度から学生募集を停止する主な女子大学は以下の通りです。
神戸海星女子学院大学 (2024年~)
恵泉女学園大学 (2024年~)
ここ数年で共学化した女子大学は以下の通りです。
神戸親和女子大学 → 神戸親和大学
鹿児島純心女子大学 → 鹿児島純心大学
東北女子大学 → 柴田学園大学
広島文教女子大学 → 広島文教大学
先日、2040年の推計が公開されたように人口統計からも厳しい時代に既に突入していますので、ここからは各大学の経営判断の巧拙が如実に出てきそうな予感がします。大学が丸ごとなくなるというのは地域にとっては大きな影響があると予測されますので、その大きな穴から地域そのものが衰退していくことは行政としても見逃すことはできない喫緊の課題だと言えます。ずいぶん前から内閣府は地元自治体・産業界等との連携を推奨していますが、機能している地域は少ないのが現状ではないでしょうか。
幸いに各地域には大学コンソーシアムがくまなく存在していますので、個別の大学との連携ももちろんですが、大学コンソーシアムと地域の連携が今後、緊密になっていくと小規模ながら特色ある大学が生き残っていく余地はあるかと。そのための大学設置基準の改正の後押しもありますから。まぁ、そのことに気付いている大学とそうでない大学との差は今後広がるばかりでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
(参考記事)
1件のコメント
大学同士のマッチングシステムが開発されます(日本私立学校振興・共済事業団) - 大学よもやま話 · 2023-08-31 11:32
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