今回は大学入学共通テストについてです。
独立行政法人大学入試センター(大学入学共通テストを運営している組織です)はこちら
大学入試センター試験に代わって実施された2020年度より大学入学共通テスト。当初想定されていたテストからは大きく変容し(センター試験へ先祖返りしたと申しましょうか)、ほぼ大学入試センター試験に近い形で実施されています。記述方式が無くなり、英語の外部試験活用も無くなりましたので、初年度に受験した受験生にとっては受難の年だったに違いありません。
実はこれでおしまいではなく、大学入学共通テストの実施形態そのものの議論も継続して行われています。それは、PBTからCBTへの移行についてです。
皆さんが今、イメージされているテストはPBTいわゆるペーパーテストです。正確にはPaper-based Testと言われています。
で、CBTとはComputer-based Testの略称で、コンピューター上でのテストとなります。
「大規模入学者選抜におけるCBT活用の可能性について(報告)」はこちら
それだけでも大きな変化ですが、それをすることによってどのような利点があるのか。
PBTですと、当たり前と言えば当たり前ですが、文字だけのテストとなります。それがCBTだと出題形式が文字だけに依らず、動画・画像・音声の活用もできる。また、現在膨大な労力と時間をかけている問題冊子の印刷や輸送、採点などのアナログな業務が削減できます。実際に一部の検定試験では既にCBTが採用されていますし。
もちろん、対応を考えなくてはならないことは沢山あり、そもそも同一条件化のコンピューターを揃えるのはどうするのかとか。
試験会場はどうするのかとか。
試験問題の作成は今より格段に多く作る必要があるのではないかとか。
でも、そう考えたとしてもなんだか利点の方が勝っているように思えます。
このような大規模な試験を実施するには今までの積み重ねがあり、それを基に個別具体的な実施方法も検討されていることと思いますし、これからも実施されていくのでしょう。
ただし、そもそも全国統一の入試のための試験って本当に必要ですか。そもそも論で申し訳ないです。
人口減少期にある現代の日本において、そろそろ統一試験そのものを止めませんかという議論もあっても良いと思うのですがいかがでしょうか。各大学では独自の試験を実施しているわけですし、国立大学にあたっては多様な学生を入学させたいということから推薦入試の枠を増やしている大学も多くなっています。
私は大学入学共通テストの在り方そのものを議論する機会があってもよいと思っています。
そうなると、今での日本の入試のあり方そのものの様相が変わりますがが、それはまた別の機会に。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
0件のコメント