今回はスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の中間評価についてです。

「スーパーサイエンスハイスクールの中間評価(令和4年度実施)について」(2023.02.02 文部科学省)はこちら

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)と言えば、平成14年度(2002年度)から実施されている事業でして、国立研究開発法人科学技術振興機構の次世代人材育成事業として実施されています。早いもので20年が経ちますのでお子さんの学校や家の近くの高等学校の垂れ幕などで一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。

さて、今回文部科学省のHPに公開されています中間評価についてですが、正直申し上げてそれほど関心があったわけではなく、でも文部科学省の新着お知らせに載っているのだから食わず嫌いではなく、一度見てみようと思い、拝見しました。すると結構な活動内容とそれに対する検証がきっちりなされていまして、何事も実施したら評価・検証を受けることは大切だなぁと改めて思った次第です。

具体的な学校別の評価結果の内容は以下の頁をご参照いただきたいのですが、検証の項目は以下の3つです。

  • 研究開発計画の進捗と管理体制、成果の分析に関する評価
  • 教育内容等に関する評価

3,指導体制等に関する評価

  • 外部連携・国際性・部活動等の取組に関する評価

5,成果の普及等に関する評価

6,管理機関の取組と管理体制に関する評価

「別添3 中間評価結果について(指定校別)」はこちら

別の資料に総括に記載されていますので、そこを見るだけでも動向をつかめることが出来ます。以下は私が着目した箇所の抜粋です。

① 研究開発計画の進捗と管理体制、成果の分析に関する評価について

「文系の生徒も科学系部活動に所属し探究活動に取組む生徒が数多くみられ、かつ成果を出せるようになっている学校もあり、その点は評価できる。」(長崎県立長崎西高等学校

③ 指導体制等に関する評価について

「教師がファシリテーターの役割とメンターの役割を持てるように、指導体制を構築されているのは、評価できる。」(北海道函館中部高等学校

「メンターと教科担当者で構成される専門アドバイザーの協力体制が優れているため、今後は、他の学校も活用できる形にしてほしい。」(すみませんどの高等学校か分かりませんでした。)

6段階の評価で見ますと圧倒的(6割超)に「研究開発のねらいを達成するには、助言等を考慮し、一層努力することが必要とされる」という評価結果なのですが、細かに見ていくと各校の努力のあとが見て取ることができます。

先ほど抜粋した項目で取り上げました長崎県立長崎西高等学校は理系生徒ならず、文系生徒も携われる機会を設けていることは素晴らしいことかと。文理融合を唱えるまでもなく社会に出てからも理系の素養の必要性は高いですから、SSHの取り組みを通して、学校全体に普及していくことを期待したいところです。

ちなみに長崎県立長崎西高等学校の評価内の管理機関の取組と管理体制に関する評価には

文理探究科のワードが出ていまして、次年度から新たに「分離探究科」が開設されるようです。

「来春新設される公立高校の ”文理探究科” って何を学ぶの?」(2022.07.01 TBS NEWS DIG)はこちら

理系分野中心の探究型学習に文系の視点が入った探究型学習。うーん、良いですねぇ。ファシリテートしていく教師としては力量が問われると思いますが、これを高等学校段階から取り組むと非常に興味深い成果が出てくると思います。長崎の県立高等学校の動向にも注目していきたいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。


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