台湾の半導体メーカーであるTSMCが熊本県への工場新設へ向けて、地元自治体、半導体関連企業、九州全域の高等教育機関が「九州半導体人材育成等コンソーシアム」を設立した報道は以前にもこのブログにおいても取り上げましたが、昨年末に熊本県と九州大学・熊本大学が包括連携協定を締結しました。

「「シリコンアイランド九州」実現へ向け県と熊大・九大が協定」(2023.12.26 NHK)はこちら

九州大学でも新着ニュースとして出ていましたので、こちらもどうぞ。

「九州大学と熊本県、熊本大学が半導体研究の推進や半導体分野における人材育成・確保等についての包括連携協定を締結~日本の経済安全保障への貢献~」(2024.01.11 九州大学)はこちら

曰く

「「九州半導体人材育成等コンソーシアム」に参画し、九州地域の半導体人材育成等に貢献するほか、「福岡半導体リスキリングセンター」では、本学教員が副センター長を務めるなど、半導体を作る側だけでなく、使う側にも着目し、九州・全国で活躍する人材育成に貢献」

するとのことですので、九州全体を巻き込んだ動きとなりつつあるようです。

もう少し詳細な資料はないものかと「九州半導体人材育成等コンソーシアム」を調べたのですが、コンソーシアム自体のサイトは見つけられませんで、経済産業省九州経済産業局のサイトに会合資料が公開されていましたので、ご紹介します。

「「九州半導体人材育成等コンソーシアム 第3回会合」を開催しました」(2023.07.27 経済産業省九州経済産業局)はこちら

コンソーシアムの活動内容については、上記サイトの資料3事務局説明資料が分かりやすかったので、幾つか取り上げたいと思います。

九州が目指す3つの姿として、

  • だれもが「半導体は社会基盤の主人公である」とその価値を理解している九州

2,だれもが「半導体を学ぶ楽しさ」に共感している九州

3,半導体産業で働くことに「誇り」と「生き甲斐」を実感する九州

を掲げています。

そのための取り組みとしての方向性は以下の3点。

1,半導体人材の育成と確保

2,企業間取引・サプライチェーンの強化

3,海外との産業交流促進

この方針に基づいて、立ち上がっているのが、

・人材育成WG

・サプライチェーン強靭化WG

の2つのWGです。

九州域内の高等教育機関においては、方向性の1番目に即して、すでに熊本大学のように新しい学環を新設したり、人材育成の教育プログラムを立ち上げています。

年間千人規模で半導体人材が不足すると予測されていますので、早急な対応をしつつ、コンソーシアムとしての目標の実現のための一歩として、今回の包括連携協定があるのだと思われます。

この取り組みは、海外大学との競争においても有効な手立てになると思われますし、何よりも九州地域全体を一つとして捉えている点に可能性を感じます。

今後の動向も期待したいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)


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