多様性と言うとすぐに性別のことを思い浮かべる人も多いでしょうが、大学入試においても同様のようで、女子学生比率、女性研究者比率などを数値目標として中期計画に盛り込んでいる大学、特に理工系学部を持つ大学ではここ数年で見かけるようになりました。

それくらい男性に偏ったという状況に対しての危機感を持っている大学もあり、そこからの現状打破を目指している証左なのだと思われます。

そう言えば、一般企業においても女性役員の比率や女性役職者の比率を数値目標に掲げている事業計画をお見かけしますので状況としては同じなのかもしれません。

大学にしろ、一般企業にしろ、その数値目標を達成した先を見据えているかどうかが実は大きな課題ではないかと個人的には思っていまして、そこからは男女比率ではなく、もっと機能面での多様性に着目した上での経営を実施していく必要があるのではないかと。とかく数値目標を掲げるとその達成自体が目標となってしまいがちですが、あくまでも手段ではあって目標はないことを経営陣は念頭に置いておく必要があります。なぜ、その数値目標を掲げるのか、その数値目標を達成した後にどのような姿を実現したいと思い描いているのか、それらを組織の構成員と常に共有しておく義務があります。

それにしても、大学の理工系学部を見ると他の先進国と比べると確かに男性比率が高いのは高いです、異様なくらい。女性の進路の選択肢が広くなることは大賛成ですので、これからも国公私立の設置区分に依らず、是非とも推進していっていただきたいものです。ただし、それに伴って男性の選択肢が狭まるということも一方では生じていますので、その状況をいつまで続けるかというのも併せて考慮に入れておく必要はあるかと。

「2024年4月学部入学者の女子比率が過去最高の26.6%に~理工系分野のジェンダーギャップ解消に向けた取り組み~」(2024.05.10 芝浦工業大学)はこちら

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)

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