今回のテーマは大学における定期試験についてです。えっ、定期試験が無いと単位認定はどうするの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。時代は進んでいます。出席点がNGとなった現状において、授業の評価方法も多様化しています。小テスト、課題レポート、授業態度・姿勢など様々評価方法を用いているのが現代の大学の授業の評価方法です。勿論、定期試験100%の授業もあります。一度、志望大学や出身大学のシラバス(授業計画)を見てみてください。ほとんどのシラバスが大学のWebページで公開されています。なぜ、そのように評価方法が多様化しているのか。それでは大学の授業形態の多様化と学修者中心の学びへと大学の教育が進化しているからです。

まず、授業形態の多様化について。初等中等教育課程に負けず劣らず高等教育課程においてもアクティブラーニングがスタンダードになりつつあります。その前提条件として反転授業があります。事前事後学習が要となります。議論もし、プレゼンテーションもしとなるとそれらを定期試験100%でどうやって評価するのかという問題にぶち当たります。

続いて、学修者中心の学び。これはややもすると言葉遊びになりがちですが、シンプルに言うと、その授業によって「学修者が何を獲得したか」ということです。伝統的な大学の講義ですと、教壇に教員が立ち、座っている学生に教科書に沿って内容を教授するという形式ですが、知識がきちんと獲得できているかという意味で捉えると、定期試験はまさに評価方法としては合致しており、測定可能の評価形態です。ただし、知識の獲得だけが今の学生に求められている能力ではありません。その知識を使って、いかに「活用できるか」が求められている能力となってきています。大学入学共通テストも当初はそれを測定するための目的で大学入試センター試験からの転換を目指されていますし、中等教育課程の教育内容もそれに向かってシフトされています。

この活用する力を図るには獲得した能力を何回かそして段階を経て試す必要があります、当然ですが。つまりプロセスを測定する必要が出てくるわけです。では、そうするのか、ひとつには一発勝負の定期試験は廃止して、多段階評価をすること、出来るまで何回でもテストをすること(評価が目的ではないので)、ルーブリックなどで予め到達点を共有しておくことが考えられます。

そんなこと可能なのか。実は実例があるんです。しかも中学校で。それは東京都にある麴町中学校なのですが、それはまた別の機会に。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

カテゴリー: 大学

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