今回のテーマは、毎年度調査されている「大学における教育内容等の改革状況」についてです。

「大学における教育内容等の改革状況について(令和2年度)」(2022.11.22 文部科学省)はこちら

まずは基本的なところから。

調査対象は国公私立大学795大学でして、回答率は97%(755大学)。

詳細は是非とも上記頁からご確認いただきたいのですが、今回の調査で私が着目したのは、「近年各大学によって取り組まれるようになり、全国的にはまだ普及していないが、進展があった事項」として挙がっているナンバリング(カリキュラムの体系性を示す為に、各授業科目に意味づけされた番号を付与すること)でして、

・学部段階において、カリキュラム編成上の取組としてナンバリング(※1)を実施している大学数 H28年度:316大学(43%)がR2年度:511大学(68%)と25ポイントも上昇しています。もちろん、それ以外の授業内容の教員間調整やルーブリックの活用も注目に値するのですが、そもそもナンバリングを入れることの意味や意義をどれくらいの大学が認識しているかということに興味が個人的にありまして。まぁ、私立大学ですと補助金の対象項目となっているということが大きな動機にはなっているのでしょうが、それでも全体で未だ7割を超えてないというところに本当にナンバリングは必要なんだろうかという疑問もあったりします。分類やステップが分かるようになっている数字の組み合わせではあると思うのですが、それ以外の指標、たとえば、カリキュラムマップやカリキュラムツリーが出来上がっている大学にとって、もっと言うとその大学の大学生にとって本当にナンバリングは必要なのかという疑問です。さらにもっと言うとナンバリングを浸透させていくのであれば、共通の指標にしていくことが必要なのではないかとも思ったりしています。つまり、大学間で同一の指標となるようコードの意味付けを合わせるべきなのではないかというのが私の個人的な考えではあります。いやいやナンバリングとはそういったものではないんだよというのであれば、桁が大学によってこれだけバラバラで、コードの意味付けもこれだけバラバラな指標の意義を是非ともご解説いただき、勉強させていただきたいというのが正直なところです。

今回はこのへんで。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。


1件のコメント

大学における教育内容等の改革状況が公表されています(文部科学省) - 大学よもやま話 · 2023-09-19 11:41

[…] 定点観測:大学における教育内容等の改革状況について(令和2年度) カテゴリー: 大学 タグ: 教育内容等の改革状況 […]

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