拈華微笑(ねんげみしょう)
言葉を使わず、心を相手に伝えること。
言葉は時として不自由なもの。下手をすると思っていることの反対のことを表すこともあり、相手によっては深く傷つけることも。
相手を思う心、そして相手もこちらを思う心。その二つが合致してこその「拈華微笑」なのではないかと。
今回の物語では、もはや主人公が誰なのか分からなくなっていますが、登場人物の一人である北条美雲は冒頭で所轄の蒲田署に異動となっていること、美雲渉と破談になっていることなどがサラリと描かれています。しかも、その破談理由もうやむやのまま物語は進んでいきます。そして、未だ互いに未練がありそうな感じでもあります。再び心が通じ合うのか。
そして、美雲華と桜庭和馬の子である杏も大きくなって小学2年生。今回はある意味、彼女が主役かも。Lの一族としての血と警察官の一族としての血。どちらも認識する時期にきており、彼女なりの葛藤も見てとれます。母親としての華の気苦労も読み取っている模様。加えて、両家の遺伝子の片鱗もそこここに出現します。
ということで、今回もオススメです
横関大(2020)「ルパンの星」.講談社.
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(参考記事)
1件のコメント
30秒間読書感想文:横関大氏『ルパンの絆』 - 大学よもやま話 · 2023-03-06 22:36
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