没入し、読了したのですが、放心状態というか、ぽっかり穴が空いた状態というか。

案外、人間って、今回の物語のように呆気なく人生を終えるものなのかも。そりゃあ、家族に見守られて、天に召されるのが、理想な臨終ではありますが、何事も終わりは突然やってくるもの。死もまた然り。そう考えると、今回の物語はリアルなのかもしれない。

主人公は刑事の長島日樹とその妹の聖奈。二人は血が繋がっていないが兄妹で、そのあたりの事情も物語と絶妙に絡んでくるので、詳しくは触れないが、題名のゴーストが長島日樹で、登場した冒頭にゴーストと化してしまう。実に呆気なく。

途中、すぐに装丁に戻ることに。装丁マニアの私としては、読む前にまずはじっくりと装丁を見ると癖がついていて、今回は装丁がやけに気になっていた。見返すと思わず、「なるほど」と。

離れがたい人ともいつかは離れることになる。必ず。

そして、繰り返しになるが、終わりは突然やってくるもの。

であればこそ、「今この瞬間」を大切にしたい。

改めてそのことに思い至った。

というわけで、オススメ。

横関大(2021)「ゴースト・ポリス・ストーリー」.講談社

(参考記事)

https://takayamaclub.matrix.jp/columns/reading-impressions-yokozekidai-12/
https://takayamaclub.matrix.jp/columns/reading-impressions-yokozekidai-11/
https://takayamaclub.matrix.jp/columns/reading-impressions-yokozekidai-9/

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