本日の物語は、福田和代氏の『迎撃せよ』です。

ようやく読みましたよ。以前の記事でも書きましたが、私、あまり深く考えずに本を手に取るもので、このシリーズは三作目(「生還せよ」)を先に呼んでまして、過去に遡って物語を追うというある意味、スター・ウォーズ的な読み方をしています。勿論、次は二作目です。でも、誤って三作目にいきそう。あっ!これ、知ってるとなるんでしょうね。

気を取り直して。
本物語の主人公は航空自衛隊の隊員である安濃。航空自衛隊というとすぐに戦闘機をイメージしてしまいがちですが、安濃は題名にもなっている外からの攻撃に迎撃する部署(部署って表現に違和感があるので、おそらく違うのかも。部隊ですかね)に所属しています。

但し、極度に緊張感を求められる、かつ、それが結構長い時間でもあるため、メンタルがやられているようで、辞めるような雰囲気満々で始まります。

三作目から読んでいますので、感慨深いというか、そのような人が何をきっかけにして三作目のようなタイプに変化していくのか、全く邪道な興味を持って読み進めていきました。

結果、無事に没入することが出来ました。防衛体制などの専門知識はなくとも全く問題無しです。ただ、日本の置かれている防衛体制の不備と言うか、欠陥と言うか、物語での著者の指摘は戦争を知らない私の世代でも重くのしかかりました。出来れば、というか早急に次世代のために改訂していただきたい。そう言った意味でも読み応えがあります。

また、物語に論理立てを求めるのは違うのでしょうが、筋立てがしっかりしていてますし、勿論、読者の想定を超えるポイントも織り込まれていて、映画を見ているようでした。

そうなんですよね。文字を読んでいるのですが、映像が浮かび上がってきて、自分もその場に立っているかのような臨場感。それが私の言うところの没入感です。

登場人物のキャラもそれぞれ立っていますし、これが三作目に繋がるのかぁと伏線読みもしながら読んだりもしました。邪道ですね。


ともかく、オススメです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

福田和代(2013)『迎撃せよ』.KADOKAWA.

(参考記事)


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