中教審の高等教育の将来像と言えば、2018年に答申されましたグランドデザインが想起される方も多いと思いますが、今回はもう少し突っ込んだ議論を期待されているようです。

「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)(中教審第211号)」(2018.11.26 文部科学省)はこちら

文部科学省のHPにまだ公開されていないようですので、詳細は不明ですが、下記の日本経済新聞によると、将来像のみならず、規模の適正化、国公私立大学の役割分担、改革を支える支援策が諮問の項目として提示されているようです。

「大学再編・撤退の促進策探る 中教審、20年後にらみ議論」(2023.09.25 日本経済新聞)はこちら

とは言いながらも、先のグランドデザイン答申でも役割分担は議論されていまして、今一つ腑に落ちなかった点もあったのですが、これだけ少子化問題が喫緊の課題となってきた現状において、国立・公立・私立の存在意義は改めて議論がなされて良いかと思います。

その中でも私が注目しているのが公立大学の役割です。

ということで、別に時間が有り余っているという訳でもないのですが、県別の公立大学の一覧を作成してみました。おそらくもっと分かりやすく詳細にまとめているページはあるのでしょうが、文部科学省のHPから自分の中で整理するついでに転記してみました。

「公立大学法人一覧」(文部科学省)はこちら

公立大学
北海道札幌市立大学 札幌医科大学 公立はこだて未来大学 公立千歳科学技術大学 釧路公立大学 旭川市立大学
青森県青森県立保健大学 青森公立大学
岩手県岩手県立大学
宮城県宮城大学
秋田県国際教養大学 秋田県立大学 秋田公立美術大学
山形県山形県立保健医療大学 山形県立米沢栄養大学
福島県福島県立医科大学 会津大学
茨城県 
栃木県 
群馬県高崎経済大学 前橋工科大学 群馬県立県民健康科学大学 群馬県立女子大学
埼玉県埼玉県立大学
千葉県 
東京都東京都立大学
神奈川県横浜市立大学 神奈川県立保健福祉大学
山梨県都留文科大学 山梨県立大学
長野県長野大学 公立諏訪東京理科大学 長野県立大学
新潟県新潟県立大学 新潟県立看護大学 長岡造形大学 三条市立大学
富山県富山県立大学
石川県金沢美術工芸大学 石川県立大学 石川県立看護大学 公立小松大学
福井県福井県立大学 敦賀市立看護大学
岐阜県岐阜県立看護大学
静岡県静岡県立大学 静岡文化芸術大学 静岡社会健康医学大学院大学
愛知県名古屋市立大学 愛知県立大学 愛知県立芸術大学
三重県三重県立看護大学
滋賀県滋賀県立大学
京都府京都府立医科大学 京都府立大学 京都市立芸術大学 福知山公立大学
大阪府大阪公立大学
兵庫県神戸市外国語大学 兵庫県立大学 芸術文化観光専門職大学 神戸市看護大学
奈良県奈良県立医科大学 奈良県立大学
和歌山県和歌山県立医科大学
鳥取県公立鳥取環境大学
島根県島根県立大学
岡山県岡山県立大学 新見公立大学
広島県県立広島大学 叡啓大学 広島市立大学 尾道市立大学 福山市立大学
山口県山口県立大学 下関市立大学 山陽小野田市立山口東京理科大学 周南公立大学
徳島県 
香川県 
愛媛県愛媛県立医療技術大学
高知県高知県立大学 高知工科大学
福岡県北九州市立大学 九州歯科大学 福岡県立大学 福岡女子大学
佐賀県 
長崎県長崎県立大学
熊本県熊本県立大学
大分県大分県立看護科学大学
宮崎県宮崎公立大学 宮崎県立看護大学
鹿児島県 
沖縄県名桜大学 沖縄県立芸術大学 沖縄県立看護大学

ご覧になられていかがでしょうか。思ったより多いなと言う印象を持たれた方もいるでしょうし、こんなものかと思われた方もいるでしょう。

当然ながら、各都道府県には、公立大学に加えて、国立大学もありますし、私立大学もあります。教育分野で見てみると、重複している分野もあるでしょうから、まずは地域として捉えた場合に国公私立大学で担う分野はどこなのかという議論は真っ先に必要となると思われます。次に、財政面からみると、公設民営で私立大学から公立大学へ設置区分の変更を行った公立大学が後を絶たないという点からは国からの助成金の在り方、割合の見直しも必要となってくるかと思われます。大体ですが、国立大学は収入の7割を国からの助成金で賄っており、私立大学は逆の3割を国からの助成金(経常費補助金と言います)で賄っています。公立大学の財政負担を今後も地方自治体として負担していくのか。入学定員割れの大学が出現したことによる影響は大きいはずですので、そのあたりの議論にも注目したいところです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)


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