ZEN大学が徐々にその全貌を明らかにしています。

「新しいオンライン大学「ZEN大学(仮称・設置認可申請中)」カリキュラム・課外プログラム・教員など追加情報を発表 〜pixivで活動するプロクリエイターなど教員予定者は総勢100名超、250科目超の授業や国内外の地域・企業と連携した100超のプログラムを展開予定〜」(2024.02.02 PRTIMES)はこちら

カリキュラム・課外プログラム・教員など詳細な情報は上記プレスリリースをご確認ください。教員の体制もさることながら、カリキュラムや課外プログラムの充実度は地方の私立大学(例えば、単科大学とか)ではもはや太刀打ちできない量です。課外プログラムは全国は言うに及ばず、海外にまで拡大しています。

そのような充実した教育プログラムを提供予定のZEN大学で今回、私が着目したのが、アドバイザー体制です。

ZEN大学では、「3種類のアドバイザーとティーチングアシスタントが学生の“やりたいこと”を実現するために必要な手厚いサポートを実施予定」とのこと。

具体的には以下の3種類です。

・クラス・コーチ(CC)

・アカデミック・アドバイザー(AA)

・キャリア・アドバイザー(CA)

おそらく一番、馴染みがないのが、二番目のアカデミック・アドバイザー(AA)ではないでしょうか。

私も詳細には存じ上げませんで、でも、どこかで見た覚えがあるなぁと思って調べましたら、ありました。文部科学省で毎年度実施している「大学における教育内容等の改革状況」調査でした。

「大学における教育内容等の改革状況について(令和3年度)」(文部科学省)はこちら

アカデミック・アドバイザー等の専門職の配置

調査年度国立公立私立実施比率
H29104336.1%
R03172508.9%
出典:文部科学省「大学における教育内容等の改革状況について(令和3年度)」より筆者作成

これを見ると、アカデミック・アドバイザー等の専門職を設置している大学は増加しているものの、大学全体で見ると、1割にも満たないという現実もあります。

そもそもアカデミック・アドバイザーとは何ぞやということなんですが、上記ZEN大学のプレスリリースに依りますと、「学生が安心して学びを進めるために必要な学修面のサポートを担当するアドバイザー」を指し、「授業に必要な前提知識を解説する講座や、オンデマンドの補習講座の紹介を通して、学修の不安を解消」していくことを目的としているそうです。

また、我妻鉄也千葉大学特任助教は、下記サイトにて「NACADA(米国のアカデミック・アドバイジングの専門職団体)」で定義されているコア・コンピテンシーを紹介しています。

「学生へのアドバイジングに求められる知識・技能を考える―米国専門職団体によるコア・コンピテンシーからの示唆― 研究協力者 我妻鉄也(千葉大学アカデミック・リンク・センター特任助教)」(日本私立大学協会)はこちら

ちなみに「NACADA(米国のアカデミック・アドバイジングの専門職団体)」の関連資料が千葉大学のアカデミック・リンク教育・学修支援専門職養成プログラムのサイトに掲載されていますので、ご興味がある方は是非、ご覧ください。

千葉大学アカデミック・リンク教育・学修支援専門職養成プログラムはこちら

これを拝見すると、学修面からのアドバイスをするということですので、所属機関の理念や方針はもちろんのこと、カリキュラムなどにも精通している必要がありますので、国内の職種で言いますと、教育職員と事務職員のハイブリッドというイメージでしょうか。専門職として雇用するにはそれなりの規模が前提条件となるでしょうが、上手く仕組みを作れば、入り口程度であれば、生成AIでいけそうな感じも受けます。

今後の浸透度に注目していきたいところです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)


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