日本で公開される海外の映画はいわゆる邦題がよくつきますよね。この映画についても、原題は「King Richard」ですから、邦題と全然違います。私自身は見終わった後の感想としては圧倒的に原題の方がしっくりきました。しかし、入口の段階で原題だと見たかどうか。そうなんです、入口と出口で印象が異なるので、入口だと邦題の方が良いという印象も同時に受けました。

ストーリーは、かの有名なテニスプレーヤーのウィリアムズ姉妹の物語。なんですが、その姉妹の父親、リチャードの物語でもあります。主人公がリチャードですから。非常に危ない地区に住んでしたウィリアムズ家は、父親と共に作成したドリームプランを基に各子ども(5人姉妹です)が夢に向かって歩んでいるところから物語はスタートします。しかし、劇中にもそのように描かれていますが、夢の達成にまではほど遠い道のりを歩んでいるように同じ地区に住んでいる住人もおそらく観ている我々観客も感じてしまいます。でも、信じているんですよね、この家族は。父親を始めとして。そしてその実現のためにあらゆる方策を講じていって諦めない。このブルドーザーのような推進力こそがウィリアムズ姉妹を世界のトッププレイヤーまで押し上げたことは間違いないのだと思います。

しかしながら、私が注目したのは、その家族を暖かく(もちろん時に厳しいのですが)サポートしている母親のオラシーンの存在。この母親の無私の愛情があってこその姉妹の歩みだと感じました。どんなことがあってもぶれないんですよね、彼女。その彼女がここぞという時に放つリチャードへの進言こそが一番の見どころだとも言えると思います。

また、リチャードの試合相手への配慮についても私、深く感銘しました。詳細は是非とも鑑賞していただき、ご確認いただきたいのですが、アメリカの方にも惻隠の情があるのかと感心してしまいました。

ともかく、おススメです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

映画『ドリームプラン/King Richard』2022


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