騙し絵。
このフレーズだけ耳にすると、個人的には、なんとなく詐欺とかペテン師のイメージがしていました。
でも、この映画を見終わった今は、どうもそうではないイメージがムクムクと沸き上がっています。
ものの捉え方。
視点。
観点。
眼前に見えているものが全てでもないし、真実でもない。
視点を変えるとその人にとって良いことでも、ある人にとっては都合の悪いことだったりすることはよくあります。
だから、止揚する能力は貴重。
また、「禍福は糾える縄の如し」というフレーズも思い浮かびました。成功は失敗の始まりであり、失敗は成功の始まりである。
これも観点のことですよね。
なかなか仙人のように感情を克服し、コントロールする境地までたどり着くことは出来ませんが、
言葉を知っておく
これだけでも随分違うのだと思います。歳をとるにつれ、特にこのことを感じます。レベルが低いですが、私にとってはこれがイコール教養を指しています。
あっ!
肝心なことを忘れていました。
この映画の舞台は出版業界です。メディアでも指摘されているように紙媒体の雑誌は売れなってきており、Web化へ移行していっていますし、文芸誌はなおのこと厳しい状況にあります。
その苦境の解も映画では提示されています。
それにしても、街の書店ってどんどん無くなっていってますよね。紙媒体って、よく出来ていると思うんですけどねぇ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
映画『騙し絵の牙』.松竹
塩田武士(2017)『騙し絵の牙』.KADOKAWA.
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