大阪府の授業料無償化は高等学校が注目を浴びていますが、府民の大阪公立大学等のへ進学へも支援制度が拡充し、要件を満たせば、無償となります。

「大阪公立大学・大阪公立大学高専等の授業料等支援制度について」(大阪府)はこちら

となると、近隣の自治体へも影響があるでしょうし、何か施策を打つのではないだろうかと思っていましたら、隣県の兵庫県で動きがありました。

「兵庫県立2大学、県民は完全無償化 所得制限なし、大学院も対象 24年度から段階実施」(2023.08.04 神戸新聞NEXT)はこちら

「若者・Z世代応援パッケージの取りまとめ」(兵庫県)はこちら

兵庫県の場合、2024年度から段階的に施行し、大阪府と同様に大学院生も対象となるようです。兵庫県立大学の「データで知る兵庫県立大学(令和3年度)」(兵庫県立大学広報活動)で県民の割合(入学者選抜地域別状況)を調べてみますと、入学者の56.5%が県内となっています。

同様に大阪公立大学の「出身高校都道府県別状況」を見てみますと、大阪府内の高等学校出身者の割合は40.7%です。

国の修学支援制度の追加措置としての支援制度が他の自治体でも広がっていくとするならば、公立大学の県内在住者の進学率も高まっていく可能性はあります。しかし、本当の狙いは地元への定着率、要は大学を卒業したらいかにそのまま住んでもらえるかが行政としては大きな課題でしょうから、その方策も必要となります。

と思っていましたら、上記の神戸新聞の記事に兵庫県の奨学金返済の施策の記載がありました。

「県内企業人材確保支援事業(兵庫型奨学金返済支援制度)について」(兵庫県)はこちら

対象企業に勤務し、以下の要件を全て満たす者として

1.正社員である者

2.日本学生支援機構の奨学金を受給し、返済義務のある者

3.申請時点で当該企業に就職後5年以内の者

4.申請時点で県内事業所に勤務する者

5.30歳未満の者(申請年度末時点で29歳以下の者)

が定められており、奨学金返済にあたり支援を受けられる制度となっています。これも拡充していく方向(本人負担をゼロ)で検討を進めているようです。

他の自治体でも同様の制度はありますが、大学進学への支援制度とも組み合わせた仕組みはどのような効果をもたらすのか、注目していきたいところです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)

カテゴリー: 大学

2件のコメント

国立大学の値上げが再燃しそうです(東京農工大学) - 大学よもやま話 · 2023-10-26 11:32

[…] 大阪府に続き、兵庫県も県立大学の授業料等無償化へ カテゴリー: 大学 タグ: 授業料東京農工大学 […]

東京都の「授業料無償化」についてNHKが分かりやすくまとめています – 大学よもやま話 · 2024-01-26 10:32

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