もう、公表されていますので、目にされた方もいらっしゃると思いますが、2025年度以降に私立大学を新設する際の申請書類が一部変更となっています。具体的には「学生確保の見通し等を記載した書類」が主な変更の項目となっており、かなりのハードルの高さとなるようです。

「今後は私立大学の新設が実質的に困難に?設置申請書類の一部が変更される」(2023.04.14 大学ジャーナル)はこちら

上記、記事が一番よくまとまっていますので、詳細は是非ご覧いただきたいのですが、要はマトモになったということでしょうか。こう表現すると語弊があるかと思いますが、おそらくビジネスの世界で新規事業を起こそうとすると当然行われるマーケティングの手法、それもかなり初歩的な部分をマトモに精査して提出してくださいよということになるのだと私は捉えました。ただし、この基準だと恐らくほとんどの大学が項目を埋めれないはずですので、この記事の題名も「新設が実質的に困難に?」というマイルドな表現となっているのだと思われます。中でも高校生に実施する「アンケート調査」については地方であればあるほど、ほぼ想定する結果を収集することが出来ないでしょうから、格段にハードルが上がっているかと。こうなると、ほぼ入り口管理の厳格化と捉えられても致し方ないでしょうが、その批判も敢えて受け入れざるを得ない状況に来ていると捉えることもできます。

全ての新設大学・学部・学科を追っているわけではありませんので、分かりませんが、おそらく開設初年度から入学定員を充足していない大学が増えてきているということなのでしょう。古くは、と言っても10年前くらいなのですが、当時の田中眞紀子文部科学大臣が新設を認めないと突如発言したことがありました。その際には騒然となり、メディアを賑わせましたが、そこから私立大学の増加傾向は変わっていませんので、ある意味、先見の明はあったとも言えます。

「田中眞紀子大臣、大学新設3校認めず…審議会の抜本的な見直しへ」(2023.11.02 リセマム)はこちら

当時と異なるのはこの数年で閉校する大学・短期大学が出てきたということでしょうか。今後も大学経営がマトモであればあるほど、冷静に判断し、そして冷徹に実行していくでしょうから、私立大学の二極化は拍車がかかることでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)

カテゴリー: 大学

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