今回、静岡県が医学部を伴わない医科大学院大学の新設構想を公表しました。医学部と言えば、各県に1つは開設されていますが、設置の抑制のルールを基に新規の開設はほぼ認められていません(それでも数校開設されてはいます)ので、既存の学部の定員増を認めているという状況が永らく続いています。

「国内初の「医学部を伴わない医科大学院大学」新設構想…静岡県は国に開設認可を求める方針」(2024.02.20 ヨミドクター)はこちら

上記の記事に依りますと、静岡県は勤務医数が全国平均を下回っている現状があり、その打開策として今回の大学院大学構想に繋がっているようです。医師の地域間の偏在につきましては、以前から議論になっていますし、各医学部で地域枠を設けてはいるものの偏在解消には未だ時間がかかりそうです。

それにしても、「大学院大学」という発想はなかなか興味深いものがあります。準備委員会のメンバーを見ますと地元の医療関係者のみならず、県外の有識者も含まれていますので県内の地域医療を支える方策の一つとして大学院大学に着目したのはもしかすと慧眼かもしれません。

「(仮称)医科大学院大学の設置に向けた基本構想」(2024.02.19 静岡県)はこちら

静岡県では既に2023年4月に公立大学法人静岡社会健康医学大学院大学を開設しており、地域医療の下支えと高度化を同時に実施するプロトタイプになりそうな予感もします。

静岡大学や静岡県立大学とも連携をするようですので、これを機に地域における設置区分を超えた大学間連携が推進されると他の地域へ波及しそうですね。期待したいところです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)


1件のコメント

コメントを残す

アバタープレースホルダー

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です