このブログでも何度も大学発のスタートアップについては取り上げていますが、大学単体だけでなく、自治体や産業界との連携はもはや必須条件となってきています。先日採り上げた仙台市しかり、九州では福岡市が手厚い支援事業を実施しています。

首都である東京都がそろそろ乗り出さないのかぁと思っていましたら、既に2022年11月には、スタートアップ戦略「Global Innovation with STARTUPS」を策定していたようでして、今回、「大学発スタートアップ創出支援事業」の採択大学が公表されました。

「東京都「大学発スタートアップ創出支援事業」に芝浦工大など10大学 眠る技術を事業化」(2024.02.21 産経新聞)はこちら

詳細につきましては、上記の記事や下記の東京都のサイトをご参照いただきたいのですが、グローバルに活躍するスタートアップの創出や、スタートアップの裾野拡大、行政がイノベーションを支援する官民協働の拡大に取り組んでいるとのこと。

「大学発スタートアップ創出支援事業」(2024.01.31 東京都 スタートアップ・国際金融都市戦略室)はこちら

事業に参画予定の大学の事業概要は各大学の事業概要はこちらをご参照ください

抜粋版を作成してみました。

大学名事業テーマ
慶應義塾大学多彩な研究シーズからのスタートアップ創出を実践的にサポート
芝浦工業大学社会に学び、社会に貢献する芝浦発スタートアップモデルの構築
順天堂大学世界のデジタルヘルスを先導する開拓者の拠点
帝京大学『実学のスタートアップ企業』の創出拠点となる
電気通信大学電通大でつながるOPENなスタートアップエコシステム構築
東京工業大学東工大若手研究者がテックスタートアップに挑む!
東京大学社会的価値を開拓するベンチャーを25社超創出!
東京理科大学東京理科大学イノベーション・ドリブン・エコシステムが加速する新事業の創出
武蔵野大学Be a global entreprenaeur!
武蔵野美術大学美大にしか創れない「起業の場所」をつくります

これを見ると数値目標を掲げているのが

順天堂大学(5つのコアプロジェクト)

東京大学(25社創出)

東京理科大学(7件のシーズの事業化)

の3大学ですが、おそらく他の大学でも同様の数値目標は設定していそうです。

ちなみにこの支援事業では、

事業化促進型

環境構築型

の2種に分かれていますので、各大学の事業概要からも伺い知ることができそうです。

東京都がこのように動き出すと名古屋市、大阪市、京都市、神戸市などが動き出してもおかしくありません。私が知らないだけで既にありそうですが…。

一連の動きがスタートアップエコシステムの構築の一翼となるわけですから大学もその機能を自覚していく必要があります。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)


3件のコメント

愛知県もスタートアップ支援に力を入れています – 大学よもやま話 · 2024-03-13 07:40

[…] 東京都も大学発スタートアップの支援に乗り出しています 武蔵野大学のアントレプレナーシップの祭典がアーカイブされています カテゴリー: 大学 タグ: STAPS愛知県 […]

大学発スタートアップの創出・支援へのインフラは既にあるようです – 大学よもやま話 · 2024-06-18 07:37

[…] 東京都も大学発スタートアップの支援に乗り出しています カテゴリー: 大学 タグ: CICTokyoGTIEスタートアップ […]

自治体による大学発スタートアップ支援が拡大しています – 大学よもやま話 · 2024-08-29 21:42

[…] 東京都も大学発スタートアップの支援に乗り出しています カテゴリー: 大学 タグ: 大学発スタートアップ […]

コメントを残す

アバタープレースホルダー

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です