私立大学では、総合型選抜・学校推薦型選抜を経た入学生の割合が年々増加し、年明けの入試を受験することなく、年内で進路を決定するという形態がもはやスタンダードになりつつあるとの印象を持っていましたが、国公立大学でも同様に総合型選抜・学校推薦型選抜受験者が増加しているようです。
「2024年 国公立大入試「選抜要項」分析 「総合型+推薦型」が10年連続拡大。募集人員の割合は23.0%に!」(2023.10.18 旺文社教育情報センター)はこちら
詳細は、上記サイトをご確認いただきたいのですが、「選抜要項」から旺文社情報センターが分析した結果を見ると年々、募集人員の割合に変化が生じており、一般選抜が減少傾向にあるとのことです。
ここで留意したい項目が大学入学共通テストを課すかどうかです。
総合型選抜では179大学中、課す大学が53大学・免除の大学が94大学
推薦型選抜では179大学中、課す大学が100大学・免除の大学が143大学
(学部基準のため、内数が実施大学数を超えています)
大学数で見ると、大学入学共通テストを免除している大学の方が多いのですが、学部単位で見ますと、逆転現象が生じている選抜形態もあります。詳細は上記サイトにてご確認ください。
ということは、大学入学共通テストの位置付けもやはり変わってくるわけでして、以前から議論もされていますように、中等教育課程修了の学力があるかどうかを測るテストという位置づけでも良いのではないかというのが個人的な見解です。
センター試験もしくはそれ以前の共通一次の時代背景(人口急増期)から変化してしまった現状においては、大学のための共通の試験を設ける必要性はそれほど高くなくなっていると思われます。十分に各大学の試験で事足りるのではないかと。
ちなみに文部科学省のサイトに旺文社の元データとなる次年度入学選抜がまとめられていますので、ご参考までに。
「令和6年度入学者選抜について」(2023.09.27 文部科学省)はこちら
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
(参考記事)
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大学入試の流用について – 大学よもやま話 · 2024-03-05 07:33
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