今回のテーマは前回に引き続き、文部科学省が公開している「諸外国の教育統計」についてです。(公表されているデータはこちら

今回は高等教育課程(大学・短期大学)の学校数の比較を見てみたいと思います。

早速、グラフにしてみました。

ここでも留意しないといけないことが、何点かあります。資料の注意点に「フランスの「私立大学」は学位授与権が認められていない」とありますので、一覧では私立大学数(37校)が記載されていますが、グラフにするにあたり、敢えて除きました。学生数で除いたことに合わせました。

出典:文部科学省「諸外国の教育統計」令和3(2021)年度版より作成

さて、イギリス、フランスは除いておくとして、日本と韓国は同様の割合です。ドイツと中国も多少差がありますが、公立大学の方が多いですね。これを学生数の割合と比較するとどうでしょうか。

出典:文部科学省「諸外国の教育統計」令和3(2021)年度版より作成

日本と韓国は学生数と学校数の割合は似てますね。比較的、私立大学数の割合が多いアメリカ合衆国と比べるとかなり異なります。アメリカ合衆国の場合、学校数の割合は私立大学が多いけれども7割強の学生は州立大学へ通っていることが読み取れます。ということは日本や韓国と異なり、私立大学は少人数で教育を行っていることが推測できます。逆に州立大学は収容力があるということですから、公的な教育機関として、財政支出がなされているということでしょうから、財政支出で比較してみることの必要性も感じました。

出典:文部科学省「諸外国の教育統計」令和3(2021)年度版より作成

次に、ドイツと中国の比較も見てみることとします。そして参考までにアメリカ合衆国の割合も載せておきます。これを見ると、ドイツと中国は全然、異なります。ドイツは私立大学は2割強あるもののほとんど州立大学に通っているということです。資料の内訳を見ても日本でいう私立大学に通っている学生は1.6%ですから、アメリカ合衆国よりも多くの財政支出を行っていることが読み取れます。中国はどちらかと言えば、公立大学のイメージが強いですが、私立大学にも2割強の学生が所属していますから、人口増に対応して私立大学も増加していったのではないかと推測できます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


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