今回のテーマは、近畿大学が公開しているオンデマンド授業視聴データについてです。
「16,227人のオンデマンド授業視聴データを徹底分析 視聴速度を適宜切り替えて受講するのが大学生のトレンド」(2023.04.27 NEWSCAST)はこちら
コロナウイルス感染症対策として一気に浸透した遠隔授業。近畿大学の場合、通信教育課程を古くから持っていますので、その通信教育で蓄積したノウハウも加味した上で学生サービスの向上を図っているようでして、今回のプレスリリースにおいては、オンデマンド授業へ本格的に取り組んでいる結果、動画視聴システムのログ分析の結果が公開されています。
ポイントを見てみますと、以下の2点。
1.視聴時間帯のピークは23時台、視聴速度は高速と低速を切り替えての勉強がトレンド
2.視聴速度と成績の相関は見られず。
3.成績の良い学生ほど早めに課題に取り組む傾向がみられ、計画的な学修習慣を身につけさせることの必要性(越智洋司興法学部情報学科准教授)
どうでしょうか。上記プレスリリースでは、分析結果(グラフも含めて)の公開がなされていますので、詳細はご覧いただきたいのですが、Webアンケートとは違った客観的なデータに基づく、分析は他大学においても参考となりそうです。母数も規模を確保されていますしね。ここで私の思い込みも判明し、視聴倍速は常に倍速かと思いきや遅めの倍速も駆使してるようでして、難しい授業では低速での視聴が多かった模様。もちろん、1.5倍速の市長が全体の8割超ですから、ほとんどの学生が倍速を駆使しているのは明らかなのですが、低速を上手に使えるところが、オンデマンド授業の利点の一つと改めて認識しました。繰り返し視聴も一つの手段ですが、低速で視聴するというのも有効でありそうです。自分の動画視聴でも試してみたいところです。まず、難解な動画を探さなくてはいけませんが。
そして、3番目のポイント。こちらは上記のプレスリリースのポイントで挙げられていた項目ではなく、越智准教授が最後のコメント欄に記載されていたことからの抜粋ですが、これって結構重要な示唆だと思うのは私だけではないはず。ビジネスの世界でも早めの取り組みに如くはないと常々、個人的には思っていたことでして、これをデータで読み取れるところが客観的なデータの凄いところかと。ということで、越智准教授も言及されていますが、視聴期限の設定の調整を行うという次の施策が打てるということ。一番理想なのは授業を受けていてきちんと内容が身に付くということ。そのための各種のツールがこのようにデータに基づいて展開されていくと、結果もまた検証していけます。素晴らしい連携。他大学でも同様の取り組みは行っているのでしょうが、こうやって公開し、シェアできるところが公的機関である大学の良いところ。今後の展開にも期待したいところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
(参考記事)
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オープンバッジとマイナンバーカードが紐づく日が来るかもしれません - 大学よもやま話 · 2023-05-19 11:46
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