１分間解説：学生対応にチャットボットを導入している大学

　本日のテーマはチャットボットです。チャットボットは皆さんご存知でしょうか。言わずもがなですかね。例によってまずは定義から。大塚商会のIT用語辞典に依りますと、「「チャット」と「ロボット」を組み合わせた造語で「ChatBOT」と表記されることもある。テキストや音声を通じて、自動的に会話するプログラムのこと。」を指します。

で、これがなぜ今、導入が進んでいるかというと、ずばりコスト削減とサービス向上の両方が成立するからなんです。皆さんも既に使用したことがあるかと思いますし、例えばＬＩＮＥを使う要領で自分の知りたい情報が得られるとなれば、わざわざ電話したり、メールする必要がありませんからね。しかも即時性も兼ね備えていて、導入が拡大していくことはもう間違いないと思います。

ところで、自動的に応答するこのシステムですが、２種類あるのはご存知でしたか。同じくIT用語辞典に依りますと、ルール型（人口無脳型）と機械学習型（人工知能型）があります。シンプルに表現するならば、前者は手作業でのQ＆Aの作成が必要、後者は膨大なデータの中から自動的に学習し回答していくがAIの精度に左右されるため結構なコストがかかるというものです。導入する組織の置かれた状況によりますね。

　本題です。ではどれくらいの大学がこのチャットボットを導入しているかを調べてみました。手作業ですので漏れがありましたらお知らせいただけますと助かります。

まずは、メディアにも取り上げられた芝浦工業大学　SIT-bot　（2019.07.25）

・武蔵野大学　チャットサポートの導入（2020.04.01）

・桜美林大学　チャットボット導入で高校生・大学生の利便性向上と職員の業務効率化を（2020.08.24）

・フェリス女学院大学　フェリス女学院大学がAI チャットボット「Ferris Chat」を導入―学生の利便性向上・窓口の密の回避・業務効率化を目指す―（2020.10.07）

・大阪経済大学　大阪経済大学が学生約7000人からの問い合わせ対応を自動化するため、ユーザーローカルのサポートチャットボットを導入（2020.11.25）

共立女子大学・共立女子短期大学 　「Kyoritsu 教学DX推進プラン」の一環としてユーザーローカルのAIチャットボットを導入（2021.03.23）

東北大学　全学を対象にチャットボットを導入してオンライン手続きをスムーズに－オンライン事務化の推進－（2021.03.29）

東北工業大学　ユーザーローカルのAIチャットボットを導入（2020.04.01）

実践女子大学　サポートチャットボットを導入（2021.04.01）

同志社女子大学　「Chat VIVI」～時間を気にせず、大学生活の疑問に答えるAIチャットボット～

駒沢大学　在学生向けLINEチャットボット活用

それぞれの大学が様々な用途にチャットボットを導入していますが、窓口対応の代替え手段として、入試関連の対応手段として、といったところが主流でしょうか。中には履修登録やLMSと連動させた仕組みを持たせている大学もあるようで、汎用性が期待できそうです。ただ、気になるのは導入にあたってのコスト（金額と時間の両方）と導入後のメンテナンスですね。せっかく導入するのならば良いものを、そして導入したあとは拡張性を持たせていき、学生支援サービスの向上を目指したいものですからね。そういった意味でも導入する大学は増えていくでしょうが、単に導入しただけの大学も増えてきそうですので、引続きモニタリングしていきたいものです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

（参考記事）