以前に書きましたデータサイエンス教育の普及について、政府は本気のようです。なぜ、そう感じたのか。
まず、数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度が出来上がったというのは前に書いた通りなのですが、私、見落としていました。この認定制度って、文部科学省だけのものかと思いきや、内閣府・文部科学省・経済産業省の3府省が共同で立ち上げた制度のようです。
また、認定教育プログラムも2段階に分かれていて、まずはリテラシーレベルとして認定を受け、そのプログラムの中からリテラシーレベルプラスという一つ上のプログラムとしての認定を受けられるよう設計されています。
しかも、ロゴマークまであったりして。
詳しくは、文部科学省が実施要綱をアップしていますので、是非とも見ていただきたいのですが、本気で全ての大学生や高専生(約50万人を想定しているようです)への普及を目指しているようです。
ここでひとつ問題が。
中規模・大規模大学であれば、内部資源、つまり今いる教員でプログラムを開発することは可能でしょうが、小規模大学の場合、そもそもそのような教員が在籍していない(その分野は非常勤講師に依頼しているを含む)こともあるはず。その辺りを大学側も政府側もどう捉えるかによります。
数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムが設立され、モデルカリキュラムを提示していますので、これに沿った形の科目設計もしくはプログラム設計をすれば、認定は受けられるのでしょう。
でも、そもそも自前でそれに必要な内部資源を有してない大学が認定を受けたいが為に無理やり科目設定をする、学生に履修を促す、そして認定を受けたとアピールすることで終わらないようにすることが重要な事のように思います。
外部資源の活用が良いくないとは思います。データサイエンス教育とデジタルは親和性は高いでしょうから、民間企業のプログラムも活用しながらプログラム設計をするのは個人的にはアリだと思っています。これに限らず、柔軟に採用していくべきでしょう。
ただし、私が留意すべきだと思うのは、大学ごとに違う教育理念に基づいたカリキュラムを設計しているわけですから、認定に寄った形のプログラム設計ではなく、大学内で認定制度を十分に咀嚼したプログラム設計をすべきだと思います。
この認定制度は将来的にはGIGAスクールとも関連してくることは容易に想像できますが、それはまた別の機会に。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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1分間解説:明星大学データサイエンス学環 - 大学よもやま話 · 2022-07-14 21:10
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