今回のテーマは、通信制課程のイメージと実態についてです。

「【アンケート調査】通信制高校のイメージは? 年代別に調査(2022年版)」(2023.02.07通信制高校ナビ)はこちら

「通信制高校ナビ」を運営するクリスクが実施したアンケート調査結果が公開されており、それによりますと50代以上の回答者による通信制高校に対するイメージが昨年度から好転しているようです。60代に至っては20ポイントも増加しています。その要因までは分析されていませんが、ちょうど孫世代でしょうから、身近での進学者が増加しているからかもしれません。

そこで、文部科学省の会議資料に当たってみることにしました。

「通信制高等学校の質の確保・向上に関する調査研究協力者会議(第7回)配付資料 」(2021.02.25 文部科学省)はこちら

「参考資料2 高等学校通信教育の現状について」(2021.02.25 文部科学省)はこちら

詳細につきましては、是非とも上記の資料をご覧いただきたいのですが、通信制課程を置く高等学校の経年比較が見れるようになっています。で、内容を確認しますと興味深い数値が幾つか見て取れます。

ひとつには校数の推移。

公立 2000(H12)年度 69校 → 2020(R2)年度 78校 9校増

とほぼ横ばいに対して、

私立 2000(H12)年度 44校 → 2020(R2)年度 179校 135校増 

と約4倍です。生徒数が高等学校の生徒数は減少傾向にありますので、単純に通学制に進学する生徒の割合が減り、通信制に進学する生徒数の割合が増加したことに対応したこう校数の増加と捉えることができます。

次に生徒数という実数も出ていますので見てみますと

公立 2000(H12)年度 107,854人 → 2020(R2)年度 55,427人 

と52,427人減少しているのに対して、

私立 2000(H12)年度 55,427人 → 2020(R2)年度 151,521人

と96,094人増加していまして、約2.7倍の増加という推移となっています。

通信制課程の年齢別生徒数(公私別推移)も公開されていますので、併せて見てみますと、公立通信制の年齢構成は19歳以上の生徒が約半数であるのに対して、私立通信制の年齢構成は18歳以下が90%超となっています。と言うことは、そもそも対象とするマーケットが異なると見ることができ、提供する教育プログラムも異なってくるということにも繋がります。

メタバースとの親和性も含め、今後も通信制課程の生徒数は増加してくるに伴い教育プログラムも洗練されてくると思いますので、注目していきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)


1件のコメント

通信制課程高等学校の設置認可が厳格化されます - 大学よもやま話 · 2023-09-28 11:31

[…] 30秒感想:通信制課程のイメージと実態について 1分間解説:eスポーツ専門の通信制高校サポート校 eスポーツ高等学院 カテゴリー: 中学校・高等学校 タグ: 通信制課程 […]

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