本日のテーマは、中教審大学院分科会で議論されています「総合知」についてです。

「大学院部会(第107回)会議資料 資料2‐1_「総合知」の基本的考え方及び戦略的に推進する方策 中間とりまとめ(ポイント)」(20220616 文部科学省HP)はこちら

「大学院部会(第107回)会議資料 資料2‐1_「総合知」の基本的考え方及び戦略的に推進する方策 中間とりまとめ(本文)」(20220616 文部科学省HP)はこちら

総合知。全く聞きなれないワードですが、調べてみると内閣府の中に総合科学技術・イノベーション会議有識者議員懇談会の中で議論されているようです。第一回目はすでに昨年7月に開催されており、今年3月に中間とりまとめが公表されています。

似たようなワードで、集合知というワードがあります。こちらはグロービス経営大学院のMBA用語集によると「「ある共通の目標や問題を解決するために、知を蓄積し、活用すること」、「集合的な創造性による問題解決の手法」というような意味で使われることが多い。」とのことで、英語ではCollective Intelligenceと表現されています。

翻って、内閣府の資料では、総合知とは・・・

「多様な「知」が集い、新たな価値を創出する「知の活力」を生むこと」

と定義しており、

・多様な「知」が集うとは、属する組織の「矩」を超え、専門領域の枠にとらわれない多様な「知」が集うことである。

・新たな価値を創出するとは、安全・安心の確保とWell-beingの最大化に向けた未来像を描くだけでなく、社会実装に向けた具体的な手段も見出し、社会の変革をもたらすことである。

これらによって「知の活力」を生むことこそが「総合知」であり、「総合知」を推し進めることが、科学技術・イノベーションの力を高めることにつながる。

と続いています。分かります?

私なりに解釈すると、総合知とはアカデミックなアプローチも含めて(むしろ活用して)、社会をもっと良くしていくための源泉ということかなと。なぜ、これに着目したかというと、実は同じ大学院分科会で「人文科学・社会科学系における大学院教育改革の方向性 中間とりまとめ(案)」が公表されていて、その前提として「総合知」という概念が提示されています。

まだまだ、国内には埋もれている「知」がありますよね。知=自然科学だけでなく、人文科学・社会科学も活用していきましょう。そのためには大学院の現状はあまりにも目指している目標からは乖離しているので、そこも一緒に変えていきましょう。というロジックかと。

大学院教育改革の方向性は別途、概観しますが、とりあえずは総合知という定義を押さえてみました。

最後までお読みいただきありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

カテゴリー: 大学

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