厚生労働省と文部科学省が共同で実施している大学等卒業者の就職状況につい4/1現在の数値が公表されています。

「令和5年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します~大学生の就職率は前年同期差1.5ポイントの増加~」(2023.05.26 厚生労働省)はこちら

上記プレスリリースにもありますとおり、大学生の就職率は97.3%と前年同期で1.5ポイント上昇しており、大学・短期大学・高等専門学校を合わせた就職率においても97.5%と前年同期で1.4ポイント上昇しています。こうなると人手不足とコロナ禍からの回復による売り手市場であることは間違いないかと。

ただし、今回の調査結果で私が気になったのは、就職希望率の推移。上記プレスリリースには経年の数値が掲載されていますので、資料からグラフにしてみました。(下記参照)

令和4年度大学等卒業者の就職状況調査(令和5年4月1日現在)より筆者作成

大学全体で見ますと令和5年4月は75.1%と、コロナ禍前の令和2年4月と比較すると、1.9ポイントの低下です。と言うことは、ここ数年で捉えると、就職を希望している学生は減少(就職率の分母が減少)しているが、希望している学生の就職率は改善していると捉えることができます。「売り手市場ですから」、と片付けるのは勿体ないので、もう少し視点を長く持って再度上記のグラフを見てみると、平成22年4月には66.8%でしたので、13年前と比較すると、8.3ポイント上昇していますので、緩やかにではありますが、就職希望率は上昇傾向にあると言えます。ということは、就職を希望する学生自体が増加傾向にあり、その学生たちが真剣に就職活動に取り組んでいる結果として就職率が上昇しているという側面もあるかと思います。無論、先に触れたとおり、景気の回復もあり、企業の採用意欲が上向いているというのも多分にあるかと思いますが。

今年度卒業する学生にも是非とも真剣に向き合っていただき、納得のいく就職活動をしていただきたいものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)

カテゴリー: 大学

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