今回は、現在、各種報道がなされているChatGPTに対する各大学の反応についてです。甲南女子大学の取り組みは以前、記事にしましたとおり、個人的にはポジティブな印象を持っています。

一番、しっくり来たのが岡山大学でした。学生向けの文書であるためでしょうが、これを起点に学生自身が新しいテクノロジーの出現について思考する余地を残しているように受け取れました。

「【学生の皆さんへ/To all students】学習・教育における生成系AIの利用について/Use of Generative AI in Learning and Education」(2023.04.21 岡山大学)はこちら

項目としては以下の5点。

1.学びの主体は学生である
2.倫理を考慮する
3.結果を検証する
4.個人情報の流出に気をつける
5.自己責任で利用する

「学び」に対する姿勢の再共有、研究もする機関として必要な課題の共有。よく出来ているのではないかと。

次は、東京大学です。こちらも学生に問いかけるような文章で、分かりやすい文章となっています。最後には、今後議論の機会を設ける点を言及するなど、単なる方針の提示に留まっていない点も好感が持てます。

「生成系AI(ChatGPT, BingAI, Bard, Midjourney, Stable Diffusion等)について(東京大学理事・副学長(教育・情報担当)太田 邦史)」(2023.04.03 東京大学 utelecon オンライン授業・Web会議ポータルサイト)はこちら

1.「相談」するシステム
2.信憑性に注意が必要
3.機密情報や個人情報の取扱い
4.著作権に関する課題


最後に、上智大学です。厳しい。文書としては一番硬質な表現となっています。具体的には、レポートの作成等の課題への取り組みについて、本人が作成したものでないものは使用を認めないと示されています。早い時期に提示されたというのも大きいとは思いますが、出来れば、再度、学内で議論した結果をもって提示していただきたいと思いました。

「ChatGPT等のAIチャットボット(生成AI)への対応について」(2023.03.27 上智大学)はこちら



最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)


1件のコメント

生成AIの利活用に関する指針の動向 - 大学よもやま話 · 2023-06-06 11:39

[…] 30秒感想:ChatGPTに対する各大学の反応について […]

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