１分間解説：高等学校段階での起業家教育が広がっています

高等学校段階での起業家教育についてです。

「起業家教育講師等派遣支援　本日より募集開始」（2022.07.14 PRTIMES HP）はこちら

このプレスリリースを見て、そう言えば、政府の方針としてスタートアップのエコシステムを構築していくということが打ち出されていたなぁと思い出したのですが、今のところどれくらい浸透しているのだろうかと思い、調べてみることにしました。

ちなみに独立行政法人中小企業基盤整備機構が実施した起業家育成プログラムの実績（2018年度実績）としては、

・自治体開催が４自治体

・高等学校開催が６校

となっていまして、今回募集している起業家教育講師等派遣支援では全国５０機関での実施を目指しています。講師のマッチング及び費用負担までになってくれるというのですから、至れり尽くせり。アンテナをしっかり張っている高等学校はガッチリと活用していくのでしょうね。

まずは、自治体の活動から。

「起業・創業ラボを実施します！（対象：都立高等学校及び都立中等教育学校（後期課程）に在籍する生徒）」（2019.05.21　東京都教育委員会 HP）はこちら

東京都では、集中型と通年型に分けて開催しており、通年型は都立商業高校向けで実施しています。しかも会場はBIRTH LABという東京都のインキュベーション施設運営計画認定事業の認定を受けた起業家のためのワークプレイスですから立地条件もまた講師となる起業家のネットワークもフル活用しています。

続いて、高等学校。

「高等学校等で起業家マインドを育成、「起業家教育」の最前線 中小企業庁が起業家教育を学校教育へ導入した事例などを紹介」（2021.03.25　ASCKII STARTUP HP）はこちら

この記事でも紹介されていますように、Ｎ高等学校の起業部はメディアへの露出度からいっても知名度はダントツではないでしょうか。この起業部も2018年度に創部ですから政府が打ち出した時期と合致していますね。特別顧問・メンターとしてかの家入一真氏らが名を連ねていますから、こちらも本気。

「ID学園高等学校　通学型コース　通学型起業・ビジネスコース」はあのワタミの創業者である渡邉美樹氏が理事長を務める学校ですので、高校生版MBA高校生社長講座「起業塾」や「経営道」が立ち上がっていますし、渡邉氏が教壇に立っている画像もばっちり掲載されています。4年前から開催されていますので、こちらも2018年度から。

「起業家育成高等学院」は2020年度から開講している学校で、所在地は大阪。ただし、代々木高等学校通信制課程のサポート校の位置づけですから、Ｎ高等学校やＩＤ学園高等学校とは異なります。

「全国の高校生に起業家精神を。低起業率問題の解決を目指すビジネス特化のオンライン学校、開校」（2022.05.31　PRTIMES HP）はこちら

最後に、サイル学院高等部。こちらも八洲学園大学国際高等学校通信教育課程のサポート校の位置づけで2022年度に開校したばかりの学校です。

こうやって調べてみると様々な取り組みが全国で実施されていて起業家教育のすそ野は着実に確実に広がっているという印象を受けました。特にＮ高等学校起業部は本当に起業家が出ているようですし、1つの起点になっていると思われます。今後にますます期待がもてそうです。そういう教育を受けて起業した人たちがまた次の人達にバトンを渡していくと人口減の日本で唯一の光明となるのではないしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。