終わりの始まり。

結末をどこに持っていくのか。余りにも難解で、予習が必要だったのかもと思わせるくらい気持ちよく置き去りにされる物語です。どこかに前提のヒントがあり、それを見逃すまいと追っていくのですが、そのうちに虚実(この物語の場合、主人公・ポールが見る夢と現実)の狭間に引き込まれ、全体像を理解せぬまま没入していきました。初めての体験。

思うに、全編を覆う映像の美しさが没入への誘いだったような気もします。特設HPにはグリーンバックは2シーンのみとあるくらしですので、物語の世界観とあう場所を求めて、世界中で撮影をしたのでしょう。その世界観に合致したシチュエーションとなっていますし、本当に別の惑星のように思えてくるから映像は恐ろしいし、素敵ですね。

とは言いつつ、これで終わりだと完全に消化不良ですので、パート2が製作されることを期待して止みません。いやぁ、ホント、皆さんに観ていただきたいなぁ。自分がどこか別の次元にいたような感覚。それが現実と折り重なって、自分に迫ってくる感覚。自分の人生の前提となっている人や環境がどんどん激変していく感覚。遠いようで実はここ数年で起こっている事象はこの物語とシンクロしているように思えてなりません。そして、2021年に公開されているという事実も。物語を通して、自身をメタ認知してみるのも面白いかもしれません。

ひとつ、希望を言うとするなら、アクションシーンはもっとシャープな方が私は好みでした。どう言えば良いのか分かりませんが、ゆっくりというか、泥臭いというか、もっとキレがあった方が私はもっと立ち止まらずに没入できたような気がします。

とは言え、オススメです

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』2021


1件のコメント

30秒映画感想文:『モータルコンバット/mortalkombat』 - 大学よもやま話 · 2022-10-31 22:34

[…] 物語は、ゲームや漫画が原作だとあるあるなのかもしれませんが、知っている人前提の作りのようで、人間界と魔界の戦いやら、人物設定やら、置いてけぼり感のあるプロットになっていました。『デューン』の時のように分からないなりの世界観なり、映像があればよいのですが。少し残念な印象でした。 […]

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