本日のテーマは大学では欠かすことのできない入学式での式辞です。

昨年度も同様に京都大学の式辞を考察してみたのですが、今年度の湊長博総長の式辞も勉強になりました。全文は是非とも読んでいただきたいです。

「令和4年度学部入学式 式辞(2022年4月7日)」(京都大学HP)はこちら

今回も一部、ネタバレしてしまいます。

総長が説かれているのは2点。

自己発見と自己表現

これは昨年度の式辞にも通じることですが、やはり大切なことは共通しています。

自己発見の契機のひとつは、新しい出会い。

自己表現は文章を書くということ。

うーーん。どちらも社会に出てからとても重要です。

出会いというのは、人との出逢いも指していますし、成功へのチャンスとの出会いも指されています。そして、それをつかみ取る「構えのある心」によってもたらされると。どうです!「構えのある心」久しぶりに良い言葉に出会いました。そうなんですよね、目の前にあってもチャンスと見えなければ、思えなければ、単なる事象でしかなく過ぎ去っていきます。多くの場合が、過ぎ去っているのでしょう。常に「構えのある心」を持って、過ごしていると、そのチャンスが見えてくると。見えるからこそつかみ取ることもできる。

とても良いお言葉をいただきました。

次に文章を書くということ。これは何もSNSでのつぶやきを指しているものではありません。じっくり、推敲して書くということ。そこには、否が応でも認知バイアスを自覚するプロセスがあるでしょうし、かなり困難を伴うでしょうが、だからこそ、自分の考えが固まっていくということが可能となります。そして、その際に必要とされるのが、論理に基づいた構成力と、相手に分かる表現力ですよね。そのことを総長は、免疫学者の多田富雄先生と、遺伝学者の柳澤桂子先生の対談集の言葉から、見事に引用されています。

これは是非とも読まねば。

別に私、京都大学出身者ではありませんが、東京大学とは違って意味で惹かれる大学ですので、その大学のリーダーの言葉は楽しみでもあります。

皆さんも出身校でなくても良いので大学長式辞を一度読まれてみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

(参考記事)

カテゴリー: 大学

1件のコメント

令和5年度 京都大学入学式 総長式辞 - 大学よもやま話 · 2023-04-11 22:34

[…] 令和4年度 京都大学入学式 総長式辞 カテゴリー: 大学 タグ: 京都大学式辞 […]

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