本日のテーマは3月末に申請のあった令和5年度開設予定の公私立大学の学部等の設置認可についてです。

「令和4年3月末申請の大学の学部等の設置等認可の諮問について」(文部科学省HP)はこちら

設置申請を追っていくと公立大学と私立大学がどのような流れにあるかが大まかに捉えることが出来ますし、後述しますが、国立大学の動きも知ることが出来ます。

今年度の開設で見てとれたのは国際系学部の開設でしたが、令和5年度の開設で見えてくるのは、データサイエンス系学部です。

具体的には、

・順天堂大学 健康データサイエンス学部健康データサイエンス学科

・北里大学 未来工学部データサイエンス学科

・京都女子大学 データサイエンス学部データサイエンス学科

・大阪成蹊大学 データサイエンス学部データサイエンス学科

です。

ざっと見るだけでも申請した16大学中4大学が同系統の学部を開設するわけですから、はっきりとした動向と捉えることが出来るかと思われます。

しかもです。同頁に参考としてアップされている令和5年度開設予定国立大学意見伺い一覧によれば、一橋大学もソーシャル・データサイエンス学部を開設とされています。

ということは、学部としてはっきりと位置付けて、データサイエンス人材を養成する大学と特別コースや副専攻などで既存の学部学科の学生が履修できるようにして養成する大学とに分かれていくということが読み取れるわけでして、この流れに乗っていない、いや乗れていない大学は、早晩、差をつけられていくということです。

なんですが、ここがマネジメントの妙なんですが、敢えて、その流れに乗らないという第三の選択をする大学も出てくると思われます。要は既存の教育リソースの更なるブラッシュアップに敢えて注力することを選択する大学と言うことです。どの選択をするにせよ、自らが冷徹に自大学の人的リソースも含めた教育リソースを見極めた上で、リーダーシップを持って意思決定することが大切かと。

とある講演で、ある理事長がおっしゃっていましたが、下りのエスカレーターに乗っていることを皆が意識しておかないと現状維持は即、後退を意味しますから。

皆さんも学部学科の開設を定点観測されてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

(参考記事)


1件のコメント

1分間解説:令和5年度開設予定の大学の学部等の設置届出について(令和4年4月分) - 大学よもやま話 · 2022-06-28 22:31

[…] ちなみに、前回の記事で紹介しましたように既に4大学でデータサイエンス系の学科が開設予定ですから、いよいよ趨勢が出来ているということだと思われます。そして、学部学科の設置まではいっていない、いや、敢えてその選択をせず、全学部で履修できるように特別コースや副専攻という選択をしている大学もあります。これには政策誘導として助成金が紐づけされていますから、ますます拡大していくことが予測されます。 […]

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