さる12月27日に以前記事にしました内閣府主導の「教育未来創造会議」の第1回目が開催されました。メディアにも取り上げられていましたので、目にした方も多かったと思います。教育再生実行会議が安倍首相主導で開催されていましたので、首相交代に伴い、未来創造をする会議として一新したわけです。

「第1回 教育未来創造会議 配布資料」(文部科学省HP)はこちら

初回ですので、顔合わせ程度なのでしょうか。議論の方向性が示されていますので、見てみることとしたいと思います。ただ、詳細は原本をご確認されることをおススメします。

論点案としては以下の3つです。

  • 未来を支える人材を育む大学等の機能強化
  • 新たな時代に対応する学びの支援

3.学び直し(リカレント教育)を促進しための環境整備

目新しい項目は無いのですが、どれも重要な論点です。

1については、おそらく補助金事業を通じた政策誘導があることでしょう。本来的に私学であれば、時代の潮流に従った学部学科の設置は生き残りもかかるわけですから誘導する必要がないはずですが、それでは遅いということなのでしょう。他国の事例も含めた学部学科の例示、また、産業界のニーズがありますので、そのあたりも含意した項目が補助対象となるのではないでしょうか。

2については、現在の高等教育段階での修学支援制度の延長線での奨学金の仕組みの修正なのだと思います。社会人に出たらいきなり借金を背負うという仕組みは以前から指摘されていました。でも、自治体や企業によっては、その奨学金の返還分を担いますよというところも出てきているのは確かなわけで、人の流動性と魅力ある地域づくりと上手いこと組み合わせることが出来れば、学生にとっても地方にとっても良い仕組みになりそうな気もします。

3については、難しいですよね。何せ、社会人になって学び直しをすることのインセンティブが無さすぎますし、企業にとってもメリットがないですから。そんな暇があれば、1.5倍もしくは2倍の働きをしてもらい、人員削減分を賄って欲しいというのが中小企業の本音なのではないでしょうが。大企業は既に自前で着手していますし、学び直ししたら転職へ思考が変化していくようにも捉えられますし。

「ヤフー、全社8000人を先端IT人材に 再教育で転換」(日本経済新聞HP)はこちら

でも、構成されているメンバーが良いのでどんな議論になるかは要注目ですね

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

(参考記事)

https://takayamaclub.matrix.jp/columns/future-conference01/


2件のコメント

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