今回のテーマは、アントレプレナーシップ教育に関する調査結果が公表されていますので、見ていきたいと思います。

令和2年度科学技術人材養成等委託事業「持続的・発展的なアントレプレナーシップ教育の実現に向けた教育ネットワークや基盤的教育プログラム等のプラットフォーム形成に係る調査・分析」について(文部科学省HP)はこちら

 なぜ、アントレプレナーシップ教育なのか。それは、既存の枠組みだけで生き残るのはもはや難しいとの社会的認識が共有されつつあるからでしょう。いわゆる、良い学校を出て、良い会社に勤めれば人生安泰、と思っている人は少なくとも今の若者には少ないのではないでしょうか。ゆるブラック企業なるワードも飛び交っている昨今、もはや大樹の陰で過ごしていても得るものがなれれば長い人生が持たないと薄々感じているからだと思います。それは何も若者だけでなく、働く社会人も同様で、「リスキリング」と言われているように一つの会社で定年まで終える人は極端に減っていくことでしょう。

 などなど自分の能力を信じ、伸ばして「新たな価値を生み出していく精神」は必須の時代に既にあると言えます。

今回はこの調査の概要と、取組状況から読み取れる課題の要点だけピックアップします。

調査結果は全国の国公私立大学・短期大学598校(回答率59.4%)

現状のアントレ教育の主な取組状況

  • アントレ教育実施大学率 → 27%
  • アントレ教育受講率 → 1%
  • ステージ毎のアントレ教育プログラムの整備状況 → 実践編の割合7%
  • アントレ教育の年間予算 → 予算無し 35%
  • 民間や他大学等外部機関との連携 → ほとんどの大学で不十分

アントレ教育の現状を踏まえた課題

  • 受講者の裾野拡大(一部の教職員の活動に留まっている)
  • アントレ教育のリソース不足(アントレ教育の指導体制の未構築・外部リソースの不足)
  • 成果を生むための仕組みの不足(実際の起業に繋がっていない)
  • 効果検証と成功事例横展開の不足(効果検証や方法論の不足)

とまぁ、ここまで見ますとまだまだ発展途上の感は否めません。次回ではこの課題に対する提案を見てみることとします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

(参考記事)


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