今回のテーマは、私立大学の経営状況についてです。

 昨日は私立大学の経営状況のうち、規模と収支状況の関係性について見てみましたが、その続きとなります。

 「私学行政の現状と課題等について」(文部科学省HP)はこちら

 規模別の収支状況に続く資料としましては、収入内訳と支出内訳が提示されています。あくまで全体を集計した数字となっていますので、単科大学・複数学部を有する大学、附属病院の有無、定員の充足状況の違いは勿論あります。ですが、概観する上で全体を集計した数字はそれはそれで意味のあることだと私は思っています。

前置きが長くなりました。

収入は、約8割が学生生徒等納付金収入で、約1割が補助金収入です。至ってシンプルです。これではっきりしています。

私立大学の収入は極端に学納金収入に依存しているという事実がこれで明らかになっています。ということは昨日も言及しましたが、規模が大きいほど有利。学生数が多いほど、収入が多いですから。教員一人当たりの学生数比率(これをS/T比とも言います)も当然高くなり、効率化が図れる。(教育の質が高いとはまた別問題です。)

そして、支出は約5割が人件費(教員・非常勤講師・事務職員)、約4割が教育研究経費です。約半分が人件費というのも分かりやすいですよね。一般企業で言うところの商品=教員という構図がこれでも読み取れます。だから、教育の質、教員の質を上げていく必要があります。商品開発ももちろん大切ですが、品質向上も大切です。品質が悪いものをわざわざ購入する消費者はいないですからね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


1件のコメント

私立大学の経営状況について その3(令和3年度学校法人監事研修会資料より) - 大学よもやま話 · 2021-10-04 22:58

[…] 私立大学の経営状況について その2(令和3年度学校法人監事研修会資料… 私立大学の経営状況について(令和3年度学校法人監事研修会資料より) […]

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