今回のテーマは教員免許更新制の廃止に関してです。

 一度、報道され、その後、文部科学省が訂正の発信をしていましたが、この度、中央教育審議会の特別部会にて審議まとめが提示され、やはり廃止の方針が示されました。

中央教育審議会「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会教員免許更新制小委員会(第5回)会議資料(文部科学省HP)はこちら

 この資料の中にあります「「令和の日本型学校教育」を担う新たな教師の学びの姿の実現に向けて 審議まとめ(案)」を見てみましたら興味深いことが記載されていました。

 結論から言いますと、教員免許更新制は他の研修による代替え可能性、「新たな教師の学びの姿」の阻害要因となることなどから発展的解消をするということです。

 メディアにも取り上げられていましたように受講者のアンケートをとっており、様々な課題が浮き彫りになっており、多面的に検討がなされています。制度設計、受講者本人、管理職や教育委員会事務局、講習開設者(つまり大学ですね)のそれぞれの負担も検討されており、現行の教員免許更新制の改善とその方策も検討されています。本当に多面的に検討されています。所属する学校はもちろんですが自治体の教育委員会でも多様な学びを支援するための研修制度を充実させているようで、新型コロナウイルス感染の影響もあり、オンライン研修が一気に加速したことも、こうした廃止の流れの背景にあると思われます。事実、教員免許更新講習においても、オンラインもしくはオンデマンド型の研修が出てきた影響もあり、受講者が減少している大学もあるようですし、より受講者の実情に合わせた研修が求められてくるのは当然の帰結といえば、当然です。

更に、今までの更新講習を全否定というわけではなく、大学に対する期待についても記載があり、「大学が提供するコンテンツについて、例えば履修証明プログラムとして位置づけるなど、単位を修得することが可能なものとすることにより、履修後の大学入学を促進していくことなども検討される余地がある」と今まで教員免許更新制で各大学が努力して構築したコンテンツについては、否定されるものではなく、社会人教育の導入として活用できる場面を想定しています。

この資料の中でも記載があるように教育の高度化(内容・技術など)が求められている状況において、教職大学院の位置付けは更に強化されるべきだと思いますし、現場の教師の意見も聞きながらさらに磨かれることが期待されています。

最後に私が気になったのは「新たな教師の学びの姿」が提示されていることです。これも結論から言いますと、「学び続ける」ということです。その継続的な学びを支える主体的な姿勢も必要とされています。まぁ、セットと言えなくもないですが、単に学ぶということではなく、そこには目標を定めた上で学んでいくというマネジメントが必要だよということですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。

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