あなたはどんな旅をしてきただろうか

どんな人生を歩んできただろうか

この一連の物語は読者にそう問いかけているように思える

そして、どんな旅をするのか

旅には思いがけないことがある

思いがけない出逢いもある

起こってほしくないことも起きる

思いがけず嬉しいことが起こったりもする

そして、そのすべてが旅先で起こりうる

当然、人生にも

その時は消化できなくても、いつかは昇華ができる

いや、昇華していく、ほうが正しいか

女性のふたり旅
この物語は最初から最後までふたりの物語

だが、親子の物語であり、ひとりの女性の物語でもある

男性の私が感情移入するのは全くのお門違いなのだが、それでも入ってしまう

ハグとも
ナガラとも
感情がシンクロしてしまう

恥ずかしいが、感極まってしまう

性別の問題ではなく、年齢の問題なのか

踏みとどまる足と踏ん張る気持ちに性別は関係ないか

明日も前をしっかり向いていこう

それこそ、足掻こう


圧倒的に、オススメである



原田マハ(2020)『ハグとナガラ』.文藝春秋.


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