女性の物語の短編集である
いずれの主人公も、若くもないが、老齢でもない、ちょうど様々な狭間に置かれている年代
同じ年代だからか、異性にも関わらず、深く共感してしまう
男も女も関係ないということなのだろうか
社会人になって初めての上司が女性ということもあって、私にとって仕事上は男も女も関係なく、やるかやらないかが常に基準となっている
やる人は必ずやる
気持ちいいくらいに
鮮やかに
キャリアが浅いと当然、始動は手間取るが、それでもやり抜くし、やり切る
そこに性差は関係ない
と思っているし、今のところ変えるつもりもない
この物語に出てくる女性たちは世の女性同様に様々な事情を抱えている
それでも前を向いて、いや、時々うつむくこともありながら、歩を進める
この歩を進める行為は、なかなかに難しい
できるなら、吐き出せる相手がいるとよい
男性でも、女性でも
弱音を存分に吐ける相手
不平不満愚痴を存分に吐ける相手
そんな相手がひとりいるだけで十分
吐き出すことで、吐き切ることで、リセットができ、また、歩を進めることができる
聖人君子ではないのだから、何もかも我慢する必要はないし、何もかも泣き寝入りする必要もない
ただ、
視線だけは前に
姿勢だけは前に
ありたい
あと、ほんの少しの微笑みと
ともかく、オススメの物語である
あと、各編の日本語と英語のタイトルは読み終わったら、改めて見てほしい
染み入る
原田マハ(2017)『あなたは、誰かの大切な人』.講談社.
カテゴリー: 感想文(読書・映画諸々)
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