先日、ふと目に入った記事が以下の記事でして、そう言えば、長い年数と毎月の返済額が結構ボディブローのように効いてくるとはかねがね耳にはしていましたが、実際どの程度かかるのだろうと思い、思わず読み込んでみました。
「奨学金で借りたのは500万円。無事就職したけれど返済までどのくらいかかる?」(2023.02.06 ファイナンスフィールド)はこちら
もちろん、ちゃんとしたサイトですので、ご興味のある方は是非、ご覧いただきたいのですが、個人的には本人、つまりはこれから大学等に進学に入学しようとしている方で奨学金の利用を考えている方です。
基本的なことですが、日本学生支援機構の奨学金の返済は学生本人が負担するものです。保護者ではないので要注意。オープンキャンパスのブースで対応していますと、保護者の方は結構前のめりで質問をしてくださるのですが、私が話しをするのは高校生です。「あなたが貸与するのですよ!」というメッセージも込めて。
という訳で、上記サイトの内容についても、引用されています調査も参考になりますので、一度見ておくことをお勧めします。
私が気になったのは、賃金の調査です。やはり一体いくら手元に入ってくるのか、は押さえておきたいところです。
厚生労働省が毎年度実施しています、令和5年賃金構造基本統計調査結果の概況のうち、新規学卒者の調査結果を見てみますと、新卒の方が得られる賃金(いわゆる初任給)は以下の通り。
高校:186.8千円
専門学校:214.5千円
高専・短大:214.6千円
大学:237.3千円
大学院:276.0千円
「令和5年賃金構造基本統計調査結果の概況 (9) 新規学卒者の学歴別にみた賃金」(2024.03.27 厚生労働省)はこちら
いかがでしょうか。思ったよりも少ないですか、それとも多かったでしょうか。
いずれにしても、これが最初の返済の原資となるわけです。こここから住居費・食費等も当然ながら差し引かれるわけですから、慎重な貸与金額の設定をしていくことが必要です。しかも、上記金額は手取りではありません。ここから社会保険料等が差し引かれて、結果、さらに低くなることにも留意が必要です。
ちなみに独立行政法人日本学生支援機構では、奨学金貸与・変換シミュレーションというサイトがありますので、このサイトでシミュレーションをしておくことはもはや必須ではないかと思われます。
「奨学金貸与・返還シミュレーション」(独立行政法人日本学生支援機構)はこちら
ということで、最初にご紹介したサイトの条件でシミュレーションをしてみました。ただし、金利を変更していますので、ご留意ください。
第二種奨学金で奨学金を以下の条件で貸与を受けていたとすると
貸与総額 5,000,000円
貸与利率 0.940%
毎月の返還額は約2.3万円、返済完了は2045年9月との結果が。
いかがでしょうか。125万円を年間の学費として4年間総額としてみましたので、ご自身が入学を検討している学校の学費で当てはめてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
(参考記事)
1件のコメント
学費による競争力の強化が図られています – 大学よもやま話 · 2024-07-18 07:49
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