大学でのデータサイエンス教育が完全にブームとなってますね。

思えば、尊敬する佐和隆光先生(元滋賀大学学長・現滋賀大学データサイエンス教育研究センター特別顧問)が滋賀大学で全国初のデータサイエンス学部を2017年度に設置してから、横浜市立大学(2018年度)、武蔵野大学(2019年度)でも同様の学部が立ち上がり、あれとあれよという間にデータサイエンス教育が普及してきています。ちなみに最も新しい学部としては2021年度に立正大学に設置される予定です。

もちろん、有名大手の私立大学がその機を見逃すはずもなく、早稲田大学は学部設置という従来のアプローチではなく、文理関係なく早稲田大学の学生であれば、全ての学生が学べるようにデータサイエンス認定制度を2021年度から始動。その対象者はなんと5万人。もはやスケールが違います。

そうなると、西の雄、関西大学も同じく2021年度から全学的データサイエンス教育プログラムが始動するとのこと。

学部設置はともかく、認定プログラムを始動する動きが一斉に起こるということは、どこかで政策的な誘導があるのだろうなぁと調べてみると、もちろんありました。遡ること2016年度に「数理及びデータサイエンス教育の教科に関する懇談会」にて「大学の数理・データサイエンス教育強化方策について」がまとめられ、既に「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)」なるものが出来上がっております。

さすがは有名大手私立大学です。

では、いまいちピン来ていないあろう地方の大学は今後どのような動きをするのか。これは定点観測していきたい案件です。大抵は、教養科目にデータサイエンス系の科目の開講くらいでお茶を濁すかもしれません。

そして、おそらくは民間の教育系企業が触手を伸ばしてくることでしょう。プログラムごとパッケージで販売できそうですもんね。先生の手をわずらせることなく、オンデマンドで学生はいつでもどこでもデータサイエンスが学べますよ、他大学も導入してますよ、とかなんとか。ここも定点観測していきたいところです。

そう考えると、大学の立ち位置というか存在価値は何なのかまで思考が広がっていきますが、それはまた別の機会に。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


2件のコメント

30秒感想:NVIDIAが滋賀大学と連携してデータサイエンス教育の普及に取り組んでいます - 大学よもやま話 · 2022-09-28 22:33

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アートとサイエンスの邂逅(国立音楽大学・滋賀大学) - 大学よもやま話 · 2023-08-03 11:39

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