ここ数カ月で私立大学から地元自治体への公立化の要望が相次いで報道されています。文部科学省の予測から厳しい状況が来ることは周知のこととなっていますが、具体的な動きがこのような形で出てくるといよいよ大学淘汰の時期に入っていると言えそうです。

「【独自】熊本・九州看護福祉大が公立化要望 少子化見据え玉名市に 学費低減、ブランド力強化狙う」(2024.01.24 熊本日日新聞)はこちら

美作大学の「公立化」を運営法人が津山市に要望」(2024.01.29 NHK)はこちら

報道を見る限り、どちらの大学の公立化の要望に対しても、各自治体の首長の反応は悪くないような印象を受けます。現実には市議会の審議を経てからになるでしょうが、首長の反応が良いということは、両大学とも日頃からの関係性が良好だという証左ではないかと思われます。あとは大学の立地でしょうか。その場所に大学が立地することに対しての意義が地域にとって大きくないと公立化は困難でしょう。

今までの公立化をリサーチしてみますと、文部科学省のサイトに一覧がありましたので参考までに。

「私立大学の公立化に際しての経済上の影響分析及び公立化効果の「見える化」に関するデータ」(文部科学省)はこちら

 大学名開学年公立法人化
高知工科大学1997年2009年
静岡文化芸術大学2000年2010年
名桜大学1994年2010年
公立鳥取環境大学2001年2012年
長岡造形大学1994年2014年
福知山公立大学2000年2016年
山陽小野田市立山口東京理科大学1995年2016年
長野大学1966年2017年
公立諏訪東京理科大学2002年2018年
10公立千歳科学技術大学1998年2019年
11周南公立大学1971年2022年
12旭川市立大学1968年2023年
出典:文部科学省サイトより筆者作成(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kouritsu/1412396.htm)

今後の公立化については、収容定員の充足はもちろんですが、どのような学問分野を有しているかが重要な視点となると思われます。立地する大学はその地域に本当に必要な学問分野は何なのかを市と共に協議していくことも必要なことかと。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)


0件のコメント

コメントを残す

アバタープレースホルダー

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です