調べてないが、おそらく続編。
また、やってしまった。
主人公はおそらく高間夏子なんだろうが、全然本人が登場せず、チラっと影を覗き見る程度。
でも、なんだろうか。
タクシー会社の同僚達によって、主人公の人物像が出来上がってくる様は。
なんとも生々しく、そして、心地よい。小野寺氏の独特のタッチでかなり重たい事象もサラッと表現されていて、ズシッとはこない。
でも、確かにそこに「生きている」ように思える。肌触りがある。
タイトルの通り、タクシー会社の社員の物語ではあるのだが、これって、タクシー運転手に依らず、未だ慣習的に男性社会の労働現場では色濃く残っていそうな印象を受ける。
励ましているつもりはないのだろうが、何だか励まされる。
慰めているつもりはないのだろうが、何だか慰められる。
日常がルーティン化して、淡々と過ぎている人がいたら、オススメしたい。
もちろん、そうでない人にも
オススメである。
小野寺史宜氏(2022)『タクジョ! みんなのみち』.実業日本社.
カテゴリー: 感想文(読書・映画諸々)
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