本日のテーマは、「デジタル時代の人材政策に関する検討会」の第4回目の内容についてです。

第4回 デジタル時代の人材政策に関する検討会についてはこちら

 この検討会、既に今年の2月から開催されていて、第1回目からの内容は後日見ることとして、まずは最新の審議内容を概観することとしたいと思います。

 最初の概要の資料には、明確に検討会の目的として「新たな時代に即したデジタル人材政策の方向性」と定められています。背景と趣旨は後日ということで割愛します。

 で、本検討会が着目するのはミクロ的課題として、以下の3項目が挙げられています。

 1.企業・組織内のリスキリングの促進

 2.企業・組織外における実践的な学びの場の創出

 3.能力・スキルの見える化

と来ると、教育関係者が注目するのはやはり、2番目でしょう。今までのリカレント教育としての大学院や専門学校教育を拡充させていくのか、それとも教育産業の企業が開講しているスクールを拡充していくのか。どちらも既に実績がありますので、別々のアプローチで進めていくのでしょうね。

 こうくると思い浮かぶのが日本経済団体連合会、通称、経団連内に設置された「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」がまとめた報告書「ポスト・コロナを見据えた新たな大学教育と産学連携の推進」です。

「ポスト・コロナを見据えた新たな大学教育と産学連携の推進」はこちら

報告書の概要を見ますと、アプローチは若干、異なりますが、この報告書には企業内の人材育成とともに大学における人材育成の目的として「Society 5.0の大学教育の実現」が掲げられており、「各大学は、「中間とりまとめと共同提言」で示した「Society 5.0に求められる能力」の育成に向け、文理横断の教育プログラムをさらに充実させる。また、リカレント教育プログラムに関する情報発信、広報体制を強化するとともに、社会ニーズに即した教育プログラムの持続的な運営に努める」と記載されています。つまり、大学との産学連携は重要ですよと謳っている訳です。ですが、単に礼賛というものではなく、客観的にアンケート調査のデータを基に現状を分析した上で、大学におけるリカレント教育の課題も指摘されています。例えば、「大学にとってのリカレント教育の位置づけはあくまでも副次的・追加的なもの(+α)という位置づけ」とか。

 その上で、大学におけるリカレント教育の位置づけの見直しが不可欠であること、大学設置基準の見直しも必要であること、より社会実装の要素を取り入れた教育の推進などが提言されています。

 うーん、興味深いです。これも後日、是非、概観してみたいともいます。

あとは、社会人自身のインセンティブとして、財政的支援の方策としては、職業実践力育成プログラム(BP)ですかね。ご存知でしょうか、この制度。

職業実践力育成プログラム(BP)認定制度については、こちら

要は単に大学に通うにしてもフルタイムで通学するのは社会人にとってはとてつもなくハードルが高いわけです。それを少しでも学ぶきっかけとなるプログラム(といいつつ、本気のプログラムもあります)については文部科学省が認定しますよという履修証明プログラムとなっています。そしてこの制度、厚生労働省の教育訓練給付金制度とも紐づいており、財政的支援もあるという制度にもなっています。

これも後日、概観してみたいです。

というわけで、「デジタル時代の人材政策に関する検討会」の第4回について触れようとしましたが、脱線し過ぎましたので、今日はこのあたりで。でも色々と繋がっていくと線となり面で見えてきますから興味深いですよね。

最後までお読みいただきありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

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1件のコメント

履修証明プログラムをご存知でしょうか - 大学よもやま話 · 2021-08-24 01:50

[…] デジタル時代の人材政策に関する検討会の第4回を見てみた リスキリング デジタル人材育成の方向性 投稿日: 2021-08-23作成者: takayamaclubカテゴリー: 大学 タグ: 履修証明プログラム […]

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