本日のテーマは「カーボン・ニュートラル達成に貢献する大学等コアリション」についてです。

「カーボンニュートラル達成に貢献する大学等コアリション」の設立について(経済産業省)はこちら

まず、コアリションってなんだということで、調べてみました。デジタル大辞泉によりますと、「連合。 提携。 連立。」という意味でした。なぜ、英語で日本語を使わないのか。不明です。カーボン・ニュートラルが最初に来ていますので、その影響でしょうか。それとも私が思っている以上に「コアリション」という言葉は浸透しているとか。余談でした。

 この「カーボン・ニュートラル達成に貢献する大学等コアリション」が設立されましたのは、2021年7月29日で、経済産業省・文部科学省・環境省が共同で発表しています。この三省と188の大学等(当初の120より増えてますね)が設立した組織が目指すものは、カーボン・ニュートラルの実現に向けてあらゆるリソースを連携させ、協力していくことのようです。

ビジョン・ステートメントはこちら

ビジョン・ステートメントの中に記載がありますが、カーボン・ニュートラルの定義は、「二酸化炭素、メタンなどの温室効果ガスの排出量から、温室効果ガスの吸収量と除去量を差し引いた合計をゼロにすること。」とされています。ようは、政府をはじめ、全世界的に推進されている持続可能な社会を目指して、カーボン・ニュートラルの観点からも協力してきましょう、今までは政府と自治体中心でしたが、知の拠点でもある大学も協力していきますよという集まりということですね。

 組織の概略を見てみますと、総会の下に以下の5つのWGが設置されることとなっています。

 ・地域ゼロカーボンWG:地域をゼロカーボン化する

 ・イノベーションWG:研究開発と社会実装の推進のため産学官民連携を強化する

 ・国際連携・協力WG:日本と世界をつなぐ

 ・人材育成WG:カーボン・ニュートラル人材を育成する

 ・ゼロカーボン・キャンパスWG:キャンパスをゼロカーボン化する

SDGsの取り組みと重複するであろう箇所もありますが、全体で見るともうそのように日本全体いや世界全体が舵を切るという大きな流れのひとつとして捉えることが出来ます。であれば、見えているのですから、自大学のリソースから着手できる項目については着手し、中期計画に組み込んでおく必要があります。この流れに気づいているかどうかも今後大きな分かれ目になるかもしれません。特に地方の中小規模の大学においては。理想はこの大きな流れと自大学の特色とがマッチし、教育の理念の実現に繋がっていくことですが、そもそもこのコアリションの実現したい社会と全く重ならない教育の理念は無いでしょうから、大学にとっては本来、入りやすい流れにはなっていると思います。あと、気をつけたいのが国策でしょうから、後々補助金等で政策誘導があった際にそちらに寄せていくという本末転倒な施策にならないようにしなくては。

それにしても大学等連携法人もそうですし、自治体とのプラットフォームもそうですし、こうもはっきりと流れが見えてくると施策も打ちやすくなるでしょうね。親切というか。でも、安易にその流れだけに乗ると他大学と同じような大学に陥ってしまい、それだったら大手の有名大学に行きますよとなりかねませんので、やはり、自大学の教育の理念・その地にある意義ははっきりと捉えた上で上手く活用していきたいものです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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