We can do no great things, only small things with great love.
私たちは、大きいことはできません。
小さなことを大きな愛をもって行うだけです。
マザー・テレサ
愛の物語。
登場するすべての人物が愛に飢えている。
与えられてこなかった者がさらに愛を求め、他者を追い詰め、追い詰められた者がさらに他者を追い詰める。
次元大介は異物として、その街に降り立つところから物語は始まる。
異物への警戒心と己の猜疑心から次元大介への排除へと動く街のリーダー。
決して、何者にも近づこうとはしない次元大介がある少女と出逢うことで、愛を示す側へと立つことに。
その愛に絆され、まとわりつく人々。
次元大介の絶妙な距離感、人間味、そして圧倒的な強さ。
ルパン三世の物語では脇役の彼に焦点を当て、主人公としたことがモンキー・パンチ氏の世界観への郷愁なのだろう。
惜しむらくは、もっと前の時代、例えば、昭和や大正などの時代感で貫かれているとさらに彼等の魅力はさらにアップされていたようにも思う。
『次元大介』2023
カテゴリー: 感想文(読書・映画諸々)
0件のコメント