理系進学の女子を増加させようと各種の施策が立てられていますが、効果検証はこれからというイメージです。このたび、山田進太郎D&I財団が520名の大学生を対象としたアンケート調査を実施し、その調査結果が公開されています。

「日本の女性は、自身が理系職種に就いているイメージを持ちにくい? 理系進学者と文系進学者で比較、「理系進学・就職にメリットを感じる」で3倍以上の開き 大学1-2年生の女子520名を対象とした進路選択に関する調査結果を公表」(2023.09.12 山田進太郎D&I財団)はこちら

詳細は、上記ページをご確認いただきたいのですが、上記の題名や概略にも記載されていますように、女子学生の理系進学には「「理系進学・就職にメリット」を感じることがより重要」という結果が出ています。

また、中高時代の「理系体験」も要因としては影響があるようです。ただし、調査結果の関連資料にある「自身が将来理系職業へ就くイメージが持てるような中高時代における体験」の集計結果を見ると、実施率がそれほど高くないのだなというのが正直な印象でした。職場体験は理系進学者も文系進学者も半数以上は参加しているようですが、それ以外(例えば、企業等の出前授業やインターンシップなど)は1割にも満たないのがほとんどでした。

中高時代は行事やら受験やらでやらなければならないことが多いのでしょうが、長いスパンで捉えてみると、職場体験だけに限らず、社会での具体的な働くイメージを持つことはやはり大切なことでしょうし、原体験として与えるインパクトは大きのだと思います。演劇実験室「天井桟敷」を主催した寺山修司氏の「書を捨てよ 町へ出よう」ではないですが、学校外の教育資源を大学だけでなく、中学高校も活用していく時代となっているということなのだと。

「文部科学省 2019年度「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」 PDCAサイクル構築のための調査研究 「高校と地域をつなぐ人材の在り方に関する研究会」報告書」(文部科学省)はこちら

この流れが大学までシームレスに続くとより学生は将来の働くイメージを確立できて、就職活動の際のミスマッチは減っていくことに期待したいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)


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