とうとうというか、ようやくというか、国際卓越研究大学の認定候補として東北大学が選定されました。

「国際卓越研究大学の認定等に関する有識者会議(アドバイザリーボード)による審査の状況を公表します」(2023.09.01 文部科学省)はこちら

最終の現地視察までに3校に絞られましたが、視察の結果、東北大学が「一定の条件を満たした場合に認定するという留保」が付されたものの選定されました。

ちなみに最後まで残ったのは、

東京大学

京都大学

東北大学

の3校です。

いずれも巨大な組織であり、選定要件のひとつであるガバナンス体制の確立は果たして可能なのだろうかと思っていましたが、東北大学は非常に緻密な中期計画を策定し、「各部局単位・月単位での収支把握と戦略的な資源配分を可能とするデータ基盤が整備されているなど、学内リソースの再配分の必要性を執行部が強く認識しており、改革の理念が組織に浸透している」ことが評価に繋がった模様です。逆に言うと東京大学・京都大学を始めとしたたの大学はそこまで至っていないということが推測されます。

また、「従来型の講座制を独立した研究体制に移行することやテニュアトラック制度の全学展開を図るなど」思い切った改革を推し進めることも評価に繋がった模様です。ただし、保留となった項目としても挙がっていますが、「民間企業等からの研究資金等受入額」の目標は達成が困難と一刀両断されています。

国際卓越研究大学の認定等に関する有識者会議(アドバイザリーボード)の審査の状況について(概要)」には各大学の評価の論点が示されていますので、是非、ご確認いただきたいのですが、今回は初回と言う位置づけですので、公募はまだあるようです。

各大学が今回の指摘を学内で十分に検討していくこと自体が、組織力・研究力を向上させていくことに繋がり、引いては国内のレベルが更に上がっていくことに繋がっていくこととなるでしょうから、次回の公募にも期待したいところです。

(参考記事)

カテゴリー: 大学

1件のコメント

「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」 – 大学よもやま話 · 2023-12-28 11:36

[…] 国際卓越研究大学の認定候補として東北大学が選定されました […]

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