8月末の大学等の設置に係る答申が公表されています。

「令和6年度開設予定の大学等の設置に係る答申について(令和5年8月30日)」(2023.08.30 文部科学省)はこちら

これによりますと、大学の設置は3件とも短大からの改組に伴うものです。

北海道武蔵女子大学 経営学部 ← 北海道武蔵女子短期大学 経済学科

仙台青葉学院大学 看護学部・リハビリテーション学部 ← 仙台青葉学院短期大学 看護学科・リハビリテーション学科

愛知医療学院大学 リハビリテーション学部 ← 愛知医療学院短期大学 リハビリテーション学科

教務深いことに3件とも

「・理事長を始めとする学校法人を構成する一人一人が、四年制大学の設置に係る計画への共通理解を持ち、内部監査の実施も含め、ガバナンス機能の強化等、果たすべき役割を十分に認識した上で、適切に連携をしながら当該計画を履行すること。」

が助言事項として付されています。やはり、ガバナンス体制への関心の高さと今後さらに問われるであろう経営責任の在り方への姿勢が答申にも表れています。

また、3件のうち、2件が医療系というのは偶然なんでしょうか。短期大学の定員充足状況も厳しいものがありますので、この流れは致し方ないのでしょう。勝手な妄想ですが、米国のコミュニティカレッジのように、対象が主に社会人を対象としたリカレント教育もしくはリスキリング教育を主とした学校と言うのは日本では難しいんでしょうか。これだけネットが発達した時代なので時代錯誤なのかもしれませんが、社会人が対面で受けることの学校というのは根強いニーズがあるような気はするのですが…。専門学校と短期大学の間のようなイメージです。

さて、今回の答申の頁には参考として、令和6年度国立大学開設予定学部等一覧も掲載されていますので、ご興味のある方は是非、ご確認ください。

目を引いたところで言うと、

筑波大学 学際サイエンス・デザイン専門学群 がマレーシア・クアラルンプールに開設されます。

また、栃木県の宇都宮大学には、データサイエンス経営学部が開設されます。

どちらも自大学の特色を存分にしていけそうな開設となっており、やはり国立大学と公立大学と私立大学の棲み分けはそろそろ国として取り組んでいく必要があるのではないかと思ってしまいます。法人化されたとはいえ、多額の国税が投入されていますから、国としてのビジョンを示しつつ、私立大学だけでなく、規模の適正化は必要かと思われます。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

(参考記事)

カテゴリー: 大学

2件のコメント

国立大学も戦略的な学部学科編成を行っています - 大学よもやま話 · 2023-09-08 11:32

[…] 30秒感想:令和6年度開設予定の大学等の設置に係る答申について(令和… […]

公立大学も新設・開設が抑制されます(文部科学省) – 大学よもやま話 · 2024-01-10 21:25

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