今年度の入試も終わりに近づきつつあります。
昨年度同様、大学入学共通テストの出願動向、国立大学や私立大学の出願動向が様々な形で報道されていましたが、個人的なニュースランキングで第一位はこれでした。
「数学2科目を必須にした東京外国語大、志願者が74%に急減し1・1倍の専攻も」(2023.02.25 読売新聞オンライン)はこちら
外国語大学で数学が必須とは!と思って衝撃でしたが、そう言えば、数年前に早稲田大学が早々に数学を必須していたなと思い出しました。
「看板学部・政経の入試で数学必須化の“大勝負”に出た早稲田が受験生3割減でも「成功」と断言する理由」(2021.10.18 エコノミストオンライン)はこちら
でもですよ。経済学と数学と言えば、切っても切り離せない、むしろ数学ばかりやるようなイメージは社会人となった今となっては当然なのですが、外国語系学部の入試で必須とはどういうことなのか。読売新聞の報道内容では理解しきれませんでしたので、追ってみると先日、以下の記事がアップされていました。数学者らしい分かりやすい内容でストンと腑に落ちました。
「東京外大の入試「数学2科目」必須化という大英断 前期の志願者数は前年比74%に減少のインパクト」(2023.03.07 東洋経済オンライン)はこちら
文学も含めて定性分析が主流となっている研究分野においても定量分析からのアプローチも必要となっているとのこと。これだけ分析ツールが発達してきた昨今の研究環境において当然と言えば当然なのだなと。
ただし、その現状と入試を受験する側の高校生の思考とはまた別物ですから、報道のように志願者数が減少するのは致し方ないと経営陣は判断したのでしょう。予測の範囲内ということかと。大学教育と高校までの教育とは未だ大きな隔たりがありますので、大学と高校との接続についても今後さらなる議論が必要となってくると思いますが、入試を選抜ではなくマッチングという機能と捉えると施策も大きく異なってくると思われます。各大学と高校との連携にも注目していきたいところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
(参考記事)
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30秒感想:大学入試から見る高大接続 - 大学よもやま話 · 2023-05-02 22:30
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