「中退理由「授業内容に興味が持てなかったから」が初トップに ―「コロナ禍中退」の3割強は、主にオンライン授業や留学中止が要因か―」(2023.01.19 PRTIMES)はこちら

上記のプレスリリースは、株式会社ジェイックが主催する中退者向け就職支援サービスの受講者(100名超が回答者です)を対象としたアンケート結果でして、詳細は是非、上記のプレスリリースをご覧ください。

結果から言うと、題名にもありますとおり、「授業内容に興味が持てなかったから」が、昨年1位だった「留年したから」を抜いて1位となっています。

ジェイックでは、この背景には「コロナ禍でオンライン授業に切り替わったことや、思うような勉強・活動ができなかったことが1つの要因である」と分析しています。また、コロナ禍が中退に影響している割合が増加していることも調査結果で判明しています。

では、もっと母数の多い調査ではどうだろうかと思い、調べてみますと、文部科学省が昨年度の調査結果を公開しています。

「大学等における令和4年度前期の授業の実施方針等に関する調査及び学生の修学状況(中退・休学)等に関する調査の結果について(周知)」(2022.06.03 文部科学省)はこちら

2020年度から2021年度にかけて、中退者数自体はわずかに下回っていますが、ほぼ横ばい。「経済的困窮」を理由とする学生は1割程度減少している一方、「修学意欲の低下等」を理由とする学生はの割合は増加しています。また、コロナ禍を中退理由としている割合は3割程度増加していますので、先の調査とも符合します。

どうでしょうか。ジェイックの調査は母数は少ないものの、中退者のみを対象とした調査ですので、より実態に近いと思われます。当然、大学側も個別に中退理由は把握していることと思いますが、このような現状を受けて、どのように教育プログラムを改善していくか。もっと言うと、授業改善をいかに行っていくかではないかと。各大学ともカリキュラム(科目構成です)とシラバス(授業計画)は義務の側面がありますので、かっちり作りこまれていっていると思われますが、授業そのものの改善はどこまで進んでいるのか。そのあたりの改善に真摯に取り組んでいる大学は授業評価アンケートに反映されているでしょうから、その結果を授業改善に活かせているかどうか。また、教員間の授業公開もどの程度、授業改善に反映できているかどうか。

当然と言えば当然ですが、授業改善についても二極化が進んでいくだろうと、思われます。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

今後ともよろしくお願いいたします。

カテゴリー: 大学

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