本日のテーマは「教員免許更新講習」についてです。教員免許を有していない方からすると何ぞやという感じかと思いますが、この講習、10年に一度は受講しておかないと免許が失効になるというものでして、現職の教員でなくとも教員免許を有している方は皆さん、この講習の受講がほぼ義務となっています。

 で、7月5日に中央教育審議会「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会教員免許更新制小委員会(第3回)で現職教員を対象として実施したアンケート調査が公表されましたので、今後の教員免許更新講習を勝手に予測してみたいと思います。

中央教育審議会「令和の日本型学校教育」を担う教師の在り方特別部会教員免許更新制小委員会(第3回)の配付資料はこちら

予測と言いましてもほぼこの小員会で提示されている資料からの推測ですから誰しもが同じ結論に至ると思います。

結論から言うと、最新情報や知識の獲得はいつの時代でも必要ですから、講義形式の講習は今の30時間から減少し、講習形式もオンデマンド配信でいつでもどこでも受講でき、尚且つ金額もずっとお求めやすくなると思われます。ただし、もっと実践的で体系的な研修を各都道府県教育委員会(もしくは学校単位)で実施し、それらをシステムにて一元管理することとなるでしょう。

 それも小委員会の「資料4 今後の現職研修の充実方策について」の中に記載がありますが、研修受講履歴の管理がなされていないようですし、教職員支援機構が既に「構内研修シリーズ」というオンライン講座のコンテンツを用意しています。その上で、「現職研修自体も一層の高度化を図っていく必要があるのではないか」と記載されています。それはそうですよね、昨年、今年にかけて一気に進んだとはいえ、GIGAスクール 構想は以前から計画されていましたし、学習指導要領もジャンプアップした内容になっていますし、それを実際に実践していく教員のレベルアップは当然、なされるべきことでそれを個に依らずに、組織だって底上げ、もしくは洗練させていきましょうという方向性は至極当然。

 ただ、教員免許更新講習施行の際にこういう議論ってなされなかったんですかね。制度設計の時にこのような事態は予測できたような気もしましたが。10年という期間も納得がいくような、腑に落ちないような期間ですし、講習30時間というのも何か根拠があったのでしょうか。私自身は小中高校の教員は本当に頭が下がる思いでして、通勤の際に学校を通るといつも職員室は明かりがついていますし、帰宅時も必ず明かりがついています(結構、朝は早く、夜は遅いのですが)。それだけ長時間労働を強いられている労働環境も今時珍しいですが、おそらく教師という使命感が支えているのだろうと感心していつも見ています。

 その日常的に多忙な方々を講習で縛ることの意味付けが制度策定時にはあったのでしょうね。

 個人的には遅いなぁと思いつつ、現職教員に調査を実施し、内容を検証し、実状に沿った制度に修正していくことは是非とも推進していただきたいと思っています。本当にがんばっていますもん、先生方は。

やる気のある教員は更なるブラッシュアップを、そこそこの教員もやる気を芽生えさせるような研修制度を是非とも作り上げていただきたいと思っております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


1件のコメント

教員免許更新制が廃止の方向へ - 大学よもやま話 · 2021-08-27 06:44

[…] 教員免許更新講習の今後について […]

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